上嶋勝
2025.10.12 / 更新日:2025/10/12
筋肉が血糖値を安定させる!太りにくい体を作る最新メソッド

筋肉は「太りにくい体」をつくる最大の武器
「太りやすい」「なかなか痩せない」――その原因は、単なる食べ過ぎや運動不足だけではありません。近年の研究で注目されているのが筋肉と血糖値の関係です。筋肉は単なる運動器官ではなく、体内で様々なホルモン様物質を分泌し、代謝全体をコントロールする役割を担っています。
特に、筋肉から分泌される「マイオカイン」と呼ばれる物質は、血糖値を安定させ、糖尿病や生活習慣病のリスクを下げる働きがあるとされています。
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太ももの筋肉量と寿命の関係
研究では、太ももの太さ=全身の筋肉量の指標とされることが多く、太ももが細い人ほど死亡率が高いというデータもあります。筋肉量が多いほど糖代謝が改善し、太りにくくなるだけでなく、長寿にもつながるのです。
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なぜ筋肉が血糖値を下げるのか?
食後に血糖値が上がると、筋肉はそのブドウ糖を取り込んでエネルギーとして利用します。筋肉量が多ければ多いほど、この糖の取り込み能力が高まり、血糖値の上昇を抑えられるのです。
つまり、筋肉は「天然の血糖コントロール装置」であり、同時に脂肪が溜まりにくい体質=太りにくい体を作る要です。
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太りにくい体をつくるための実践法
1. スクワットなど下半身のトレーニングを優先
太ももやお尻は大きな筋肉が集中しているため、効率よく基礎代謝を上げられます。
2. 有酸素運動も組み合わせる
筋トレだけでなくウォーキングやジョギングを組み合わせることで、インスリン感受性がさらに改善します。
3. たんぱく質をしっかり摂取
体重1kgあたり1.2〜1.6gを目安に摂取すると、筋肉の合成が促進されます。
4. 睡眠とリカバリーを重視
睡眠不足は血糖値の乱れや筋分解を招くため、7時間前後の睡眠を確保しましょう。
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筋肉はただの「動かすための組織」ではなく、血糖値を調整し、寿命にまで影響する臓器です。筋肉を増やすことで太りにくい体をつくり、健康寿命を伸ばすことができます。
「ダイエット=食事制限」と考えるのではなく、筋肉を資産として育てることが、最も効率的で持続可能な方法です。
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