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田中雄也

2026.10.15 / 更新日:2026/10/15

【50代・60代の睡眠】8時間寝る必要はある?疲れが取れない原因

公園のベンチで日光を浴びながら休息する男性。50代・60代の睡眠時間と睡眠の質を高める生活習慣を解説するYAMATO355のブログ記事

 

50代・60代の睡眠】8時間寝る必要はある?疲れが取れない原因と睡眠の質を高める方法

 

「健康のためには8時間寝た方がいい」

そんな話を聞いたことはありませんか?

 

健康に関する情報を調べると、睡眠は7〜8時間必要、夜10時には寝た方がいい、睡眠時間が短いと老化が進む、といった情報を目にします。

 

もちろん、睡眠が健康にとって重要なのは間違いありません。

 

しかし、ここで一つ疑問があります。

本当に、すべての人が8時間眠る必要があるのでしょうか?

 

例えば、50代・60代になると、次のような変化を感じる方もいるのではないでしょうか。

 

  • 昔より早く目が覚めるようになった
  • 夜中に何度か目が覚める
  • 8時間寝ようとしても眠れない
  • 長く寝たはずなのに疲れが残っている

こうした変化を、単純に「年齢のせいだから仕方がない」と考えてしまうのは、少し早いかもしれません。

 

今回は、厚生労働省の「健康づくりのための睡眠ガイド2023」を参考に、50代・60代の睡眠について考えていきます。

 

1.「8時間睡眠が理想」は本当なのか?

 

結論からお伝えすると、8時間睡眠がすべての人にとって最適というわけではありません。

厚生労働省が公表した「健康づくりのための睡眠ガイド2023」では、成人に対して、個人差を考慮しながら6時間以上を目安に必要な睡眠時間を確保することを推奨しています。

ただし、これは「6時間寝れば誰でも十分」という意味ではありません。

 

必要な睡眠時間には個人差があります。

また、高齢者については、長すぎる床上時間を避けるため、寝床で過ごす時間を8時間未満にすることが一つの目安として示されています。

 

ここで重要なのは、「睡眠時間」と「寝床にいる時間」は違うということです。

 

例えば、夜10時に布団へ入り、朝6時に起きたとします。

寝床にいた時間は8時間です。

しかし、寝つくまでに30分かかり、夜中に何度か目が覚めていた場合、実際の睡眠時間は8時間より短くなります。

睡眠の評価では、この違いを理解することが大切です。

厚生労働省

 

2.なぜ年齢とともに睡眠時間が短くなるのか?

 

50代・60代になると、若い頃と同じように眠れなくなったと感じる方がいます。

これは必ずしも異常なことではありません。

加齢に伴い、睡眠にはいくつかの変化が起こります。

 

代表的なのが、深い睡眠の減少です。

若い頃は、比較的まとまった深い睡眠が得られます。

しかし、年齢を重ねると深い睡眠の割合が減少し、物音や尿意などによって目が覚めやすくなる傾向があります。

また、体内時計の変化によって、早寝早起きになりやすくなることも知られています。

 

厚生労働省のe-ヘルスネットでは、過去の研究を統合した結果として、40代の実際の睡眠時間は平均約6.5時間、60代では平均約6時間というデータが紹介されています。

ただし、これは各年代の平均値であり、健康のために必要な睡眠時間を示したものではありません。

 

平均より短いから問題、平均より長いから健康、という判断はできないのです。 Kennet Health Action Support System

 

3.長く寝ても疲れが取れないのはなぜ?

 

ここからが、今回の記事で特にお伝えしたい部分です。

睡眠について考えるとき、時間ばかりを気にしてしまうことがあります。

 

しかし、厚生労働省の睡眠ガイドでは、睡眠時間とともに「睡眠休養感」を重視しています。

睡眠休養感とは、簡単にいえば、

「朝起きたときに、しっかり休めたと感じられるか」

という感覚です。

 

例えば、同じ7時間睡眠でも、朝すっきり目覚める方もいれば、強い疲労感が残る方もいます。

その違いには、さまざまな要因が関係しています。

 

原因① 日中の身体活動が少ない

 

デスクワークや車移動が中心で、日中にあまり身体を動かさない生活を送っていると、睡眠の満足感が低下する可能性があります。

運動習慣と睡眠の関係を調べた研究では、定期的な身体活動が主観的な睡眠の質の改善につながることが報告されています。

ただし、運動すれば必ず眠れるようになるわけではありません。

運動量や強度、実施する時間帯、本人の体力によっても反応は異なります。

 

原因② 寝る前まで頭が休まっていない

 

仕事のメール、SNS、ニュース、動画。

現代では、寝る直前まで多くの情報に触れる機会があります。

就寝前に仕事や考え事が続き、心理的な緊張が高まっていると、寝つきに影響することがあります。

睡眠時間を確保するだけでなく、眠る前に心身を落ち着かせる時間をつくることも重要です。

 

原因③ アルコールやカフェインの影響

 

「お酒を飲むと眠くなるから、寝酒は睡眠にいい」

これも、見直したい考え方の一つです。

 

アルコールには一時的に寝つきを促す作用がありますが、睡眠の後半では中途覚醒が増え、睡眠の質が低下することがあります。

 

また、カフェインの影響には個人差があり、夕方以降に飲んだコーヒーが夜の睡眠に影響する場合もあります。

寝つきだけでなく、夜中に何度も目が覚める場合は、こうした習慣も確認してみましょう。厚生労働省

 

4.睡眠の質を高めるために、運動は役立つのか?

 

ここで、パーソナルトレーナーの立場から考えてみたいと思います。

身体づくりというと、筋肉を鍛えることや体重を減らすことに意識が向きがちです。

 

しかし、運動を長く続けていくためには、疲労と回復のバランスも大切です。

筋肉に刺激を与えるだけでなく、身体が回復する時間を確保することが、無理のないトレーニングにつながります。

そして、睡眠もその回復を支える重要な要素です。

 

厚生労働省の睡眠ガイドでは、適度な運動習慣が睡眠の質の改善に役立つ可能性が示されています。

ただし、運動による睡眠改善の効果は、すべての人に同じように現れるわけではありません。厚生労働省

 

トレーナーとして大切にしたい考え方

 

私が身体づくりで大切だと考えているのは、運動量を増やすことだけを目的にしないことです。

例えば、睡眠不足で疲労が強い日に、無理をして高強度のトレーニングを行う必要はありません。

その日の体調によっては、軽いウォーキングやストレッチ、負荷を抑えたトレーニングを選ぶ方が適切な場合もあります。

 

反対に、日中ほとんど身体を動かしていない方であれば、まずは活動量を少し増やすことから始めてもよいでしょう。

 

大切なのは、自分の身体の状態に合わせて、運動と休養を調整することです。

これはトレーナーとしての実践的な考え方であり、特定の運動方法がすべての人の不眠を改善するという意味ではありません。

 

5.50代・60代が今日からできる睡眠改善の5つの習慣

 

では、具体的に何から始めればよいのでしょうか。

最初から生活を大きく変える必要はありません。

できそうなことを一つ選び、続けてみることをおすすめします。

 

① 朝は光を浴びる

朝の光は、体内時計を整える手がかりになります。

起床後にカーテンを開けたり、短時間の散歩をしたりすることから始めましょう。

 

② 日中に身体を動かす

運動習慣がない方は、まず10〜15分程度のウォーキングから始めても構いません。

これは取り組みやすい開始例であり、睡眠改善に必要な最低時間という意味ではありません。

体力や持病に合わせて、無理のない範囲で行いましょう。

 

③ 夕方以降のカフェインを見直す

午後から夜にかけてコーヒーや濃いお茶を飲む習慣がある方は、量や時間帯を確認してみましょう。

特に寝つきが悪い方は、夕方以降をカフェインの少ない飲み物に変更する方法もあります。

 

④ 寝る前にリラックスする時間をつくる

就寝直前まで仕事やスマートフォンに集中するのではなく、落ち着いて過ごす時間を確保しましょう。

軽いストレッチや静かな音楽など、自分に合った方法で構いません。

 

⑤ 眠れないのに無理に布団に入り続けない

「8時間寝なければ」と考えすぎると、かえって眠ることへの緊張が高まる場合があります。

眠気がないときは、無理に寝ようとせず、静かな環境でリラックスして過ごす方法もあります。

ただし、慢性的な不眠がある方は、自己判断で睡眠時間を極端に制限せず、医療機関に相談してください。

これらの方法は、厚生労働省の睡眠ガイドで紹介されている生活習慣の考え方をもとにしています。厚生労働省

 

6.生活習慣を変えても眠れない場合は?

 

ここで注意していただきたいことがあります。

睡眠の問題が、すべて生活習慣だけで解決できるわけではありません。

特に50代以降では、睡眠時無呼吸症候群、不眠症、夜間頻尿、痛みを伴う疾患、更年期に伴う不調などが睡眠に影響する場合があります。

大きないびき、睡眠中の呼吸停止、日中の強い眠気などがある場合は、医療機関への相談が必要です。

また、慢性的な不眠症に対しては、認知行動療法(CBT-I)が初期治療として推奨されています。

睡眠の悩みが長期間続いている場合は、運動だけで解決しようとしないことも大切です。

DOI

 

7.まとめ|大切なのは8時間眠ることではなく、自分に必要な睡眠を知ること

 

今回お伝えしたかったのは、睡眠時間の数字だけで健康を判断しないということです。

8時間眠れる方もいれば、年齢とともに睡眠時間が短くなる方もいます。

もちろん、慢性的な睡眠不足を軽視してはいけません。

しかし、無理に8時間眠ろうとすることが、すべての方にとって正解とも限りません。

 

大切なのは、必要な睡眠時間を確保しながら、朝の休養感や日中の体調にも目を向けることです。

そして、睡眠を整えるためには、夜の過ごし方だけでなく、日中の活動も関係しています。

 

健康づくりは、運動・食事・睡眠のどれか一つだけで完成するものではありません。

 

身体を動かすこと。

必要な栄養をとること。

しっかり休むこと。

その積み重ねが、年齢を重ねても活動的に過ごせる身体づくりにつながります。

名古屋で身体づくりを始めたい方、運動習慣を見直したい方は、YAMATO355のパーソナルトレーニングもご活用ください。

一人ひとりの体力や目的に合わせて、無理のない身体づくりを考えていきます。

 

田中をもっと知って下さい

 

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