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田中雄也

2026.09.23 / 更新日:2026/09/23

【スクワットで膝が痛い】痛くなる人・ならない人の違いとは?

スクワットで膝が痛くなる人とならない人の違い

 

スクワットで膝が痛くなる人・ならない人の違い

 

「スクワットをすると膝が痛い」

「健康のために始めたのに、逆に膝が気になるようになった」

「膝をつま先より前に出さないようにしているのに痛い」

こんな経験はありませんか?

 

スクワットは、太ももやお尻など下半身を鍛えられる代表的なトレーニングです。

椅子から立つ、しゃがむ、階段を上るといった日常動作にもつながるため、50代、60代からの身体づくりでも取り入れたい動作の一つです。

 

ところが、同じようにスクワットをしていても、

「全然膝は痛くない」

という人もいれば、

「数回やっただけで膝が気になる」

という人もいます。

この違いを見ると、

「膝が弱いから痛いのかな?」

と思うかもしれません。

 

でも、私はスクワット中に膝が痛い方を見るとき、膝だけを見ることはありません。

なぜなら、スクワットは膝だけで行っている運動ではないからです。

足首。

膝。

股関節。

骨盤。

体幹。

足部。

そして、それらをどう連動させるか。

さまざまな要素が関係しています。

 

つまり、

スクワットで膝が痛くなる人・ならない人の違いは、「膝の強さ」だけでは説明できない

ということです。

 

スクワットは「膝の運動」ではなく全身運動

 

スクワットを見ると、膝が大きく曲がるので「膝を使う運動」というイメージを持つ方が多いと思います。

もちろん、膝関節は使います。

ただ、実際には股関節も曲がりますし、足首も動きます。

 

身体が倒れないように体幹も働きます。

足の裏では床から力を受けています。

そして、立ち上がるときには膝だけではなく、股関節周辺の筋肉なども使いながら身体を持ち上げます。

 

つまり、スクワットは、

足部 → 足首 → 膝 → 股関節 → 骨盤・体幹

といった身体全体の連動で考える必要があります。

 

このどこかがうまく動かなかったとき、その代わりを別の場所が引き受けることがあります。

その結果として、膝周辺に負担や痛みを感じるケースもあるわけです。

 

だから、

「スクワットで膝が痛い」

↓

「膝が悪い」

↓

「膝を鍛えよう」

とすぐに決めないことが大切です。

 

違い① 足首が動いているか

 

スクワットで膝が気になる方を見るとき、私が確認したい場所の一つが足首です。

しゃがむ動作では、足首にも背屈と呼ばれる動きが必要になります。

足首が十分に動きにくい状態で無理に深くしゃがもうとすると、身体はどこかで動きを補おうとします。

かかとが浮く。

足が潰れる。

身体が大きく前へ倒れる。

しゃがみ方そのものが変わる。

こうした代償が起こることがあります。

だから、スクワットで膝が痛いときに、

「膝だけを見るのではなく、足首はちゃんと動いている?」

という確認が必要です。

 

「膝が痛いのに足首を見るんですか?」

と思われるかもしれません。

でも、身体は一つにつながっています。

痛い場所と、動きの問題が起きている場所が必ず同じとは限らないのです。

 

違い② 股関節を使えているか

 

もう一つ重要なのが股関節です。

スクワットでは、膝だけを曲げて下へしゃがむのではなく、股関節も曲げながら身体を下げていきます。

このとき股関節をうまく使えないと、膝を中心とした動きになりやすい場合があります。

 

例えば、

しゃがんだときに前ももばかりが疲れる。

お尻を使っている感じがほとんどない。

膝だけが前へ動いているように感じる。

こうした場合には、単純にスクワットの回数を増やすのではなく、股関節の動きも確認してみる必要があります。

ただし、ここで注意したいのが、

「膝が前へ出る=悪いスクワット」ではない

ということです。

 

「膝をつま先より前に出してはいけない」は絶対ルールではない

 

スクワットについて検索すると、

「膝をつま先より前へ出してはいけない」

という説明を見ることがあります。

そのため、膝が痛い方ほど、

「膝を前へ出さないようにしないと」

と意識していることがあります。

しかし、これはすべてのスクワットに当てはまる絶対的なルールではありません。

 

しゃがむ深さ、足幅、足首の動き、脚の長さ、身体の傾きなどによって、膝がつま先より前へ出ることはあります。

むしろ、膝を絶対に前へ出さないようにすると、上半身を大きく前傾させたり、股関節や腰側へ負担を移したりする可能性もあります。

 

大切なのは、

「膝がつま先より前へ出たか」だけでフォームの良し悪しを判断しないこと。

です。

 

スクワットは、その人の身体に合わせて見る必要があります。

 

違い③ 膝とつま先の方向が合っているか

 

スクワットで確認したいポイントの一つに、膝の動く方向があります。

例えば、しゃがんだときに膝が大きく内側へ入ってしまう。

 

左右で膝の向きが大きく違う。

片方の足へ体重が偏る。

こうした動きが見られることがあります。

 

ここで、

「膝が内側に入っているから、お尻の筋肉が弱い」

とすぐに決めるのも注意が必要です。

 

足部の使い方。

足首の可動性。

股関節。

体幹。

運動経験。

負荷。

疲労。

など、さまざまな要素が関係する可能性があります。

 

だから私は、

フォームの崩れを「悪いクセ」として直すのではなく、「身体から出ている情報」として見る

ことが大切だと思っています。

 

違い④ 体幹を安定させられているか

 

「膝が痛いのに体幹?」

と思う方もいるかもしれません。

でも、スクワットでは体幹も重要です。

身体の中心が安定しなければ、しゃがんだときに身体が左右へ流れたり、骨盤の位置が大きく変わったりすることがあります。

そうすると、下半身の動き方も変わります。

 

スクワットでは、

「脚を鍛えているから脚だけを見る」

のではなく、

上半身と下半身をどうつなげているか

を見る必要があります。

 

呼吸を止めすぎていないか。

お腹を固めすぎていないか。

反対に身体を支えられていない状態になっていないか。

こうした部分も確認します。

 

違い⑤ 「自分に合った深さ」でしゃがんでいるか

 

スクワットは、

「深くしゃがんだほうが効く」

と思っている方もいます。

もちろん、深くしゃがむスクワットにもメリットはあります。

しかし、全員が最初から同じ深さでしゃがむ必要はありません。

足首や股関節の動き。

筋力。

バランス。

運動経験。

痛みの有無。

これらによって適切な深さは変わります。

 

浅いスクワットなら問題なくできるのに、深くなった瞬間に膝が痛くなるのであれば、

「もっと我慢して深くしゃがもう」

ではなく、

「どの深さから動きが変わる?」

を確認してみます。

 

椅子を使って高さを調整する方法もあります。

最初は浅い範囲。

身体が慣れてきたら少しずつ深くする。

これでも十分です。

 

違い⑥ 回数や重量が今の身体に合っているか

 

フォームが悪くなくても、負荷設定が合っていなければ痛みにつながることがあります。

例えば、運動習慣がほとんどなかった方が、

「健康のためにスクワット100回」

を突然始める。

初日から毎日続ける。

膝に違和感が出ても、

「筋肉痛みたいなものだろう」

と続ける。

 

これでは身体が負荷へ適応する前に、負担が大きくなってしまう可能性があります。

スクワットで大切なのは、

「何回できるか」ではなく、「今の身体に適切な刺激になっているか」。

です。

 

10回で十分な人もいます。

5回から始めたほうがいい人もいます。

重量を持てる人もいます。

まず自重で動きを練習したほうがいい人もいます。

全員が同じスクワットをする必要はありません。

 

「膝が痛い=スクワット禁止」とも限らない

 

膝が痛くなると、

「もうスクワットはやらないほうがいいですか?」

と聞かれることがあります。

これも一概には言えません。

まず重要なのは、

なぜ痛みが出ているのかを確認すること。

です。

しゃがむ深さを変える。

足幅を調整する。

負荷を下げる。

椅子を使う。

可動域を小さくする。

別の種目に変更する。

こうした方法によって運動を続けられるケースもあります。

 

一方で、強い痛みや腫れがある、膝がロックする、力が抜ける、転倒や外傷をきっかけに痛くなった、安静時にも痛みが強い、といった場合には、無理にスクワットを続けるのではなく医療機関での評価が必要になることがあります。

痛みを我慢して続けることが、正しいトレーニングではありません。

 

スクワットで膝が痛い人に確認してほしいこと

 

スクワットをすると膝が気になる場合、鏡や動画を使って自分の動きを確認してみてください。

どのくらいしゃがむと痛いのか。

右と左のどちらが痛いのか。

膝はどちらへ動いているのか。

かかとは浮いていないか。

左右どちらかへ身体が寄っていないか。

足首は動いているか。

股関節を曲げられているか。

そして、回数や重量を増やした直後ではないか。

ここまで確認すると、

「膝が弱い」

だけでは説明できないことが見えてくる場合があります。

 

だから、

痛い場所だけを見るのではなく、痛みが出る「動き」を見る。

この視点を持ってみてください。

 

YAMATO355では「膝が痛い=膝を鍛える」とは考えません

 

名古屋・伏見のYAMATO355で、私、田中(ボディメンター)がお客様を見るときも、

「スクワットで膝が痛いんですね。では膝周りを鍛えましょう」

とは、すぐに決めません。

まず実際のスクワットを見ます。

そして、

足部。

足首。

膝。

股関節。

骨盤。

呼吸。

体幹。

左右差。

立ち方。

歩き方。

などを確認します。

 

例えばスクワットで膝が内側へ入っている方がいたとしても、

「お尻が弱いから」

だけで終わらせません。

足首は動いているのか。

足の裏で床を支えられているのか。

股関節は動いているのか。

体幹は安定しているのか。

負荷が強すぎないのか。

一つずつ確認します。

 

そして、

評価 → アプローチ → 運動 → 再評価。

例えば足首へアプローチしたあとに、もう一度スクワットをしてもらう。

動きや痛みがどう変わったのかを見る。

股関節へアプローチして、また確認する。

 

私はこれを、

「身体の答え合わせ」

だと考えています。

「スクワットで膝が痛い」という結果だけを見て、全員へ同じストレッチや筋トレを行うのではありません。

 

「なぜ、この人はこのスクワットをすると膝が痛くなるのか?」

を考える。

そして、その方に必要な方法を一緒に探していく。

これが、YAMATO355で大切にしている考え方です。

 

公的機関の情報も確認しておきましょう

厚生労働省の「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」では、成人・高齢者ともに筋力トレーニングを週2〜3日行うことが推奨されています。

一方で、運動は個人差を踏まえ、強度や量を調整しながら可能なものから取り組むことも重要です。

つまり、

「スクワットが健康にいいから、痛くても続ける」

という考え方ではありません。

自分の身体の状態に合わせて、種目、負荷、回数、可動域などを調整することが大切です。

厚生労働省「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」

 

よくある質問

 

スクワットで膝がつま先より前に出ても大丈夫ですか?

膝がつま先より前に出ることだけで、良い・悪いを判断することはできません。身体の骨格、足首の動き、しゃがむ深さ、足幅、上半身の傾きなどによって膝の位置は変わります。「膝を絶対に前へ出さない」ことより、全体の動きや痛みの有無を見ることが大切です。

 

スクワットで膝が痛い場合は中止したほうがいいですか?

強い痛みを我慢して続けることはおすすめできません。深さや負荷、フォームなどを見直します。腫れ、ロッキング、膝崩れ、外傷後の強い痛みなどがある場合は医療機関へ相談してください。

 

膝が痛いのは太ももの筋肉が弱いからですか?

筋力が関係する可能性はありますが、それだけで判断することはできません。足首、股関節、足部、体幹、フォーム、運動量なども確認する必要があります。

 

50代・60代でもスクワットをしていいですか?

年齢だけでスクワットができないと決める必要はありません。ただし、運動経験や筋力、関節の状態などは人によって違います。椅子を使う、浅い範囲から始めるなど、身体に合わせて調整しましょう。

 

まとめ|膝を見るだけでは、膝が痛い理由が分からないことがある

 

スクワットで膝が痛くなると、

「スクワットは膝に悪い」

と思ってしまうかもしれません。

でも、同じスクワットでも痛くなる人と、ならない人がいます。

その違いを見るためには、

膝だけではなく、

足首。

股関節。

足部。

体幹。

しゃがむ深さ。

フォーム。

負荷。

回数。

これまでの運動習慣。

まで考える必要があります。

 

だから、

「膝が痛い=膝が弱い」

と決めつけない。

そして、

「膝が痛い=スクワットが悪い」

とも決めつけない。

 

大切なのは、

「なぜ自分は、この動きをすると膝が痛くなるのか?」

を見ることです。

50代、60代からのトレーニングでは、たくさん回数をこなすことよりも、今の身体に合った動きを見つけること。

スクワットで膝が痛くなる場所は、身体からの一つの情報です。

 

痛みを我慢して30回続けるより、

一度止まって身体を確認する。

必要なところへアプローチする。

もう一度スクワットする。

そして変化を見る。

「鍛える前に、まず身体を見る」。

これが、安全に長くトレーニングを続けるために大切だと思っています。

 

YAMATO355 田中(ボディメンター)

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