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田中雄也

2026.10.13 / 更新日:2026/10/13

【50代は痩せにくい?】代謝が落ちるから痩せない常識を検証 

年齢とエネルギー消費の関係を考える50代男性

 

50代になると代謝が落ちるから痩せない?本当に年齢だけが原因なのか

 

「昔と同じ量しか食べていないのに太るようになった」

「若い頃は少し食事を減らせば痩せたのに、50代になってから体重が落ちない」

「年齢とともに代謝が落ちるから、仕方ないですよね」

 

こんな話を聞いたことはありませんか?

健康やダイエットの情報を調べると、「40代・50代になると基礎代謝が低下する」という説明をよく見かけます。

 

では、50代で痩せにくくなるのは、本当に代謝だけが原因なのでしょうか。

実は、この説明には少し注意が必要です。

 

年齢による身体の変化はあります。しかし、50代になった瞬間に代謝が急激に落ちるわけではありません。

 

そして、痩せにくさの原因を年齢だけで説明すると、見落としてしまうことがあります。

今回は、トレーナーの視点から「50代は代謝が落ちるから痩せない」という常識を考えてみます。

 

「基礎代謝が落ちる」という話は間違いなのか?

 

まず、基礎代謝とは何でしょうか。

基礎代謝とは、安静にしていても生命を維持するために必要なエネルギー消費のことです。

呼吸をする。

心臓を動かす。

体温を維持する。

身体のさまざまな組織を働かせる。

こうした活動にもエネルギーが必要です。

厚生労働省のe-ヘルスネットでは、一般的に加齢とともに基礎代謝量が低下し、その主な要因の一つとして筋肉などの除脂肪量の減少を挙げています。

 

つまり、「年齢とともに代謝が落ちる」という説明には根拠があります。

しかし、ここで知ってほしい研究があります。

 

実は、20〜60歳の代謝は想像ほど変わらない?

 

2021年に科学誌『Science』で発表された研究では、生後8日から95歳までの6,000人以上を対象としたエネルギー消費のデータが分析されました。

https://www.science.org/doi/10.1126/science.abe5017?referrer=https%3A%2F%2Fgemini.google.com%2F

 

研究では、体格や除脂肪量などを考慮した1日のエネルギー消費量は、20〜60歳の成人期には比較的安定していることが示されました。

大きな変化が見られたのは、主に乳幼児期、成長期、そして高齢期です。

 

ここで重要なのは、

「50代になったから、身体そのものの代謝機能が急激に低下する」とは限らない

ということです。

 

ただし、この研究は「50代でも誰もが同じカロリーを消費する」という意味ではありません。

身体の大きさや筋肉量、日常の活動量によって、実際の消費エネルギーは異なります。

また、安静時代謝の加齢変化については研究間で違いも報告されています。

だからこそ、「代謝が落ちるから仕方ない」と一言で片づけるのは早いと思います。

 

では、なぜ50代になると太りやすく感じるのか?

 

考えられる理由の一つが、日常生活の変化です。

例えば、20代の頃は仕事でよく歩いていた。

 

休日はスポーツをしていた。

友人と外出する機会も多かった。

でも50代になって、

デスクワークが増えた。

車での移動が多くなった。

休日は疲れて家で過ごす。

階段よりエレベーターを使う。

そんな変化があれば、ジムに通っていなくても、日々のエネルギー消費量が変わる可能性があります。

食事の量が昔と同じでも、活動量が減っていれば、体重が増えやすくなる場合があります。

 

また、筋肉量の変化や、食事・飲酒・睡眠などの習慣も関係します。

もちろん、ホルモンの変化や薬の影響、病気などが体重変化に関係する場合もあります。

 

つまり、

「50代だから痩せない」のではなく、「50代になって変わった身体と生活の条件」を見直す必要がある

ということです。

 

「痩せたいなら食べる量を減らす」だけでいい?

 

ここにも、よくある落とし穴があります。

体重が落ちない。

だから食事を減らす。

それでも変わらない。

さらに食事を減らす。

こうした方法を繰り返してしまう方もいるかもしれません。

 

減量には、長期的に摂取エネルギーと消費エネルギーのバランスを調整することが重要です。

しかし、食事を極端に減らせばいいわけではありません。

必要な栄養が不足すれば、体調や筋肉の維持に影響する可能性があります。

 

特に50代以降は、体重の数字だけでなく、筋力や日常生活での動きやすさにも目を向けたいところです。

体重が減ることと、健康的に身体が変わることは、必ずしも同じではありません。

 

50代から身体を変えるために、最初に確認したい3つのこと

 

1.普段の活動量は減っていないか?

 

最初に見直したいのは、ジムでの運動時間だけではありません。

日常生活でどれくらい歩いているか。

長時間座り続けていないか。

休日はどのくらい身体を動かしているか。

厚生労働省も「今より少しでも多く身体を動かす」ことを推奨しています。

最初から毎日1万歩を目指す必要はありません。

今の生活から、少し増やせる活動を探してみましょう。

 

2.筋肉を維持するための運動ができているか?

 

50代からの身体づくりでは、体重を減らすことだけでなく、筋肉を維持することも重要です。

筋力トレーニングには、筋力や身体機能の維持・向上を助ける役割があります。

厚生労働省は、成人の筋力トレーニングを週2〜3日推奨しています。

ただし、運動経験や健康状態によって適切な内容は異なります。

最初は無理のない負荷から始め、少しずつ調整していくことが大切です。

 

健康寿命はトレーニングだけで伸びる?50代から見直す生活習慣

 

3.食事を減らす前に、食事の内容を確認しているか?

 

食事量を減らす前に、普段何を食べているかを確認してみてください。

主食を極端に抜いていないか。

たんぱく質を含む食品を十分に摂れているか。

野菜などの食品を組み合わせているか。

間食や飲み物、お酒も含めて、普段の食習慣はどうなっているか。

食事の内容を把握することは、自分に合った改善方法を考える第一歩になります。

 

トレーナーとして考える「50代のダイエット」

 

名古屋・伏見のYAMATO355で、僕が大切にしたいのは、年齢だけでトレーニング方法を決めないことです。

同じ50代でも、運動経験や生活環境は人によって違います。

普段からよく歩いている方もいれば、長時間座って仕事をしている方もいます。

筋トレを続けている方もいれば、何十年も運動から離れている方もいます。

 

だから、

「50代だから代謝を上げましょう」

と決める前に、

「今の生活で、身体を変えるために見直せることは何だろう?」

と考えたいのです。

 

運動を増やすことが必要な人。

筋力トレーニングを始めることが必要な人。

食事内容を見直すことが必要な人。

まずは睡眠や生活リズムを整えたほうが取り組みやすい人。

身体を変える方法は、一つではありません。

 

よくある質問

 

Q.50代になると基礎代謝は必ず落ちますか?

一般に年齢とともに基礎代謝量が低下する傾向はあります。ただし、体格や筋肉量などを考慮すると、20〜60歳のエネルギー消費は比較的安定しているとする大規模研究もあります。年齢だけで個人の代謝量を判断することはできません。

 

Q.筋肉をつければ痩せやすくなりますか?

筋肉量はエネルギー消費に関係しますが、筋肉を少し増やしただけで消費カロリーが劇的に増えるわけではありません。筋トレには、筋力や身体機能を維持するという重要な価値もあります。

 

Q.50代からダイエットを始めても遅くありませんか?

遅くありません。ただし、極端な食事制限や急激な減量を目指すのではなく、健康状態や生活に合った方法を選ぶことが大切です。

 

Q.以前と食事量が変わらないのに急に太った場合は?

活動量や生活習慣の変化だけでなく、薬や病気などが関係する場合もあります。急な体重増加、むくみ、強い疲労などがある場合は、医療機関へ相談してください。

 

まとめ|50代だから痩せない、と決めつけない

 

「50代になると代謝が落ちるから痩せない」

この言葉には、正しい部分もあります。

でも、それがすべてではありません。

年齢による変化はある。

筋肉量の変化もある。

活動量の変化もある。

食生活の変化もある。

だからこそ、

「年齢のせいだから仕方ない」と諦める前に、今の身体と生活を知ること。

そこから始めてみてほしいと思います。

 

身体を変えるために必要なのは、無理な食事制限でも、いきなり激しい筋トレをすることでもありません。

今の自分に必要なことを見つけ、続けられる方法で取り組むことです。

 

50代からでも、身体づくりは始められます。

そして大切なのは、体重の数字だけでなく、これからも動きやすく、好きなことを楽しめる身体を目指すことだと思っています。

 

 

YAMATO355 田中(ボディメンター)

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