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田中雄也

2026.09.28 / 更新日:2026/09/28

【50代肩こりに筋トレは効果がある?】肩こりの改善について

デスクワーク中に首と肩のこりを感じる50代

 

50代の肩こりに筋トレは効果がある?

 

「最近、肩がずっと重い」

「デスクワークをしていると夕方には首から肩がガチガチになる」

「マッサージへ行くと楽になるけれど、数日するとまた元に戻る」

50代になると、このような肩周りの悩みを感じている方も多いのではないでしょうか。

 

そこで、

「肩こりには筋トレがいいらしい」

と聞いて、肩を鍛えようと考える方もいると思います。

では、本当に50代の肩こりに筋トレは効果があるのでしょうか。

結論から言えば、運動や筋力トレーニングが首・肩周辺の症状の改善に役立つ可能性はあります。

 

ただし、

「肩がこる=肩の筋肉が弱い=肩を鍛えれば解決する」

と単純に考えるのはおすすめしません。

 

なぜなら、私たちが普段「肩」と呼んでいる場所は、実際には首、肩甲骨、鎖骨、上腕骨、胸郭など、さまざまな場所が連動して動いているからです。

 

50代の肩こりを考えるときに大切なのは、

「どこの筋肉を鍛えるか?」の前に、「なぜこの人の肩周りへ負担が集まっているのか?」を見ること。

今回は肩関節の仕組みから、筋トレとの関係を考えてみましょう。

 

そもそも「肩」は一つの関節だけで動いていない

 

「肩関節」と聞くと、多くの方は腕の付け根にある一つの関節を想像すると思います。

しかし、腕を上げるという動作だけでも、上腕骨だけが動いているわけではありません。

上腕骨が動く。

肩甲骨が動く。

鎖骨も動く。

そして肩甲骨が乗っている胸郭も関係します。

 

つまり、肩周りは複数の構造が連動することで大きな可動域を生み出しています。

ここで知ってほしいのが、

「肩甲上腕リズム」

という考え方です。

 

腕を上げるときには、上腕骨だけが動くのではなく、肩甲骨も連動して動きます。

以前は「上腕骨と肩甲骨がおよそ2:1で動く」と説明されることが多く、肩関節を理解するうえで一つの目安として使われてきました。

ただし、実際の肩甲上腕リズムは一定ではありません。

腕を上げる角度や個人差、動作条件などによって変化します。

 

だから、

「2:1になっていないから肩が悪い」

と判断するのではなく、

上腕骨と肩甲骨がその人の動作の中でスムーズに協調できているか

を見ることが大切です。

肩こりを考えるときも、肩の上にある筋肉だけを見るのではなく、この連動を考える必要があります。

 

肩甲骨は「背中に固定されている骨」ではない

 

肩甲骨というと、背中にペタッと張り付いている骨のようなイメージがあるかもしれません。

しかし実際には、肩甲骨は胸郭の上を滑るように動きます。

腕を上げるときには上方へ回旋し、さらに傾きや内外への回旋など、複数の動きが組み合わさります。

 

つまり、

腕を動かすためには、肩甲骨も動く必要があります。

ここで重要になるのが胸郭です。

肩甲骨は胸郭の上に存在しているため、背中が丸まり、胸郭の位置や動きが変化すると、肩甲骨の動き方にも影響する可能性があります。

 

例えば一日中パソコンを使っている。

スマートフォンを見る時間が長い。

長時間同じ姿勢で座っている。

こうした生活では、肩だけでなく首、胸郭、肩甲骨周辺を含めて同じ姿勢が長く続きやすくなります。

その状態で、

「肩がこるから肩だけ鍛えよう」

としても、その人に必要な解決方法になっているとは限りません。

 

「巻き肩だから肩甲骨を寄せればいい」とも限らない

 

肩こりの方によく言われるのが、

「巻き肩ですね。肩甲骨を寄せましょう」

というアドバイスです。

確かに、肩甲骨周辺の筋肉を動かすことが有効な場合はあります。

 

しかし、

肩甲骨をずっと後ろへ寄せておくことが、良い姿勢というわけではありません。

 

肩甲骨は固定するためだけの骨ではなく、動くための骨でもあります。

腕を前へ伸ばすときには肩甲骨も動きます。

腕を上げれば肩甲骨は回旋します。

物を引けば肩甲骨の位置も変わります。

つまり大切なのは、

「肩甲骨を正しい位置に固定すること」より、「必要なときに必要な方向へ動けること」。

だと考えています。

 

50代の肩こりでも、

「肩甲骨を寄せるトレーニングをすればOK」

と一つの答えに当てはめるのではなく、その方がどの動きを苦手としているのかを見る必要があります。

 

肩関節は「よく動く」からこそ安定性も必要

 

肩関節には大きな特徴があります。

それは、非常に大きな可動域を持っていることです。

股関節も球関節ですが、肩関節は腕をさまざまな方向へ動かせるような構造になっています。

その一方で、大きく動けるということは、安定性を筋肉などに頼る部分も大きいということです。

 

そこで重要になるのが、

回旋筋腱板(ローテーターカフ)

です。

棘上筋、棘下筋、小円筋、肩甲下筋などで構成され、上腕骨頭をコントロールしながら肩関節の安定に関わっています。

 

さらに肩周辺には、三角筋、大胸筋、広背筋、僧帽筋、前鋸筋など、多くの筋肉があります。

そして上腕二頭筋長頭腱のように、肩関節周辺を通る組織もあります。

つまり、

肩は「一つの筋肉を強くすれば安定する」という単純な構造ではありません。

大きな筋肉で腕を動かす力と、関節を安定させる筋肉、そして肩甲骨をコントロールする筋肉が協調する必要があります。

だから肩こりがある方に、

「肩が弱いからサイドレイズをしましょう」

だけでは十分ではないことがあります。

 

肩甲骨面を考えると「腕の上げ方」も一人ひとり違って見える

 

肩関節を考えるうえで、もう一つ知ってほしいのが、

肩甲骨面

という考え方です。

肩甲骨は身体の真横を向いているわけではなく、胸郭に沿った位置にあります。

そのため、腕を真横へ上げるだけではなく、肩甲骨の向きに沿ったやや前方の面で腕を上げる動作も、肩関節を評価するときには重要になります。

 

トレーニングでも、

「腕は絶対に真横へ上げる」

と全員に同じフォームを当てはめるのではなく、その人の肩甲骨や上腕骨の動きに合わせて角度を調整することがあります。

 

これも、

人間の身体は教科書の角度だけで動いているわけではない

ということです。

 

肩こりの人ほど「肩をすくめて頑張っている」ことがある

 

肩こりの方のトレーニングを見ていると、何をしていても肩が上がってしまう方がいます。

ローイングをしても肩をすくめる。

腕を上げても肩に力が入る。

プランクでも首周りがガチガチになる。

重い物を持つと、すぐ肩をすくめる。

こうした方に、

「肩が弱いからもっと鍛えよう」

と負荷を増やすと、今まで使いすぎていた場所をさらに使ってしまう可能性があります。

 

大切なのは、

力が足りないのか、それとも力の使い方が偏っているのか

を確認することです。

肩こりの方に必要なのは、単純な「筋力アップ」ではなく、

必要な筋肉を、必要なタイミングで使える身体にすること

かもしれません。

 

実は「呼吸」も肩こりを見るときに確認したい

 

肩こりと呼吸は、一見すると関係がないように感じるかもしれません。

でも私は、肩こりの方を見るときに呼吸も確認します。

呼吸では横隔膜が重要な役割を持っています。

ところが、呼吸が浅く、胸や首周辺を大きく使う呼吸パターンになっている場合、首・肩周辺の呼吸補助筋が繰り返し働くことがあります。

 

さらに、呼吸は体幹の安定とも関係しています。

横隔膜、腹横筋、多裂筋、骨盤底筋などが協調し、腹腔内圧を調整しながら身体の中心を支えます。

体幹が安定した状態で腕を動かすことができれば、上半身と下半身の力もつながりやすくなります。

 

反対に、

身体の中心が安定しない。

呼吸を止めて力む。

肩をすくめて身体を固定する。

こうした方法が習慣になっていると、首や肩周辺に余計な緊張が集まるケースもあります。

 

だから肩こりに対して、

「肩を揉む」

「肩を伸ばす」

「肩を鍛える」

だけではなく、

「ちゃんと呼吸できている?」

という視点も持ってほしいと思います。

 

では、50代の肩こりにはどんな筋トレをすればいい?

 

ここまで読むと、

「結局、何をすればいいの?」

と思いますよね。

肩こりに対する運動は、その人の状態によって変わります。

ただ、考え方としては、肩だけを鍛えるよりも、

肩甲骨を動かす。

肩関節を安定させる。

背中を使う。

胸郭を動かす。

体幹を安定させながら腕を動かす。

 

こうした要素を組み合わせていきます。

例えば、軽いローイング。

ゴムバンドなどを利用した肩の外旋運動。

壁を利用して腕と肩甲骨を動かす運動。

胸郭を動かすエクササイズ。

負荷を調整したプッシュ系の運動。

呼吸と体幹を意識した運動。

などがあります。

ただし、

「肩こりにはこの5種目をやれば治る」

というものではありません。

 

同じ肩こりでも、肩関節の動きが足りない方と、動きすぎて安定性が必要な方ではアプローチが変わる可能性があります。

だからこそ、まず身体を見る必要があります。

「ストレッチか筋トレか」ではなく両方を使い分ける

肩こりがあると、

「ストレッチと筋トレ、どちらをすればいいですか?」

と聞かれることがあります。

私は、どちらか一つを選ぶ必要はないと思っています。

 

例えば胸周辺の動きが少ない方には、ストレッチやモビリティエクササイズが必要かもしれません。

肩関節の安定性が不足している方なら、回旋筋腱板などを使う運動が必要かもしれません。

肩甲骨をうまく動かせない方なら、肩甲骨周辺の運動が必要かもしれません。

長時間座っている方なら、そもそも座りっぱなしを減らすことが重要かもしれません。

 

つまり、

「硬いから伸ばす」「弱いから鍛える」だけではなく、評価して必要なものを選ぶ。

これが大切です。

 

 

「この運動だけが絶対に一番良い」

とまでは言えません。

運動の種類や負荷、頻度、対象者によって研究結果にはばらつきがあります。

だから、

「肩こりには僧帽筋トレーニング」

「肩こりには肩甲骨を寄せる」

「肩こりには毎日ストレッチ」

と一つの方法だけを全員に当てはめるのではなく、

その人の身体、症状、生活、目的に合わせて運動を選ぶ

ことが大切です。

 

50代の肩こりでは「生活」も一緒に見直したい

 

週に1〜2回筋トレをしていても、それ以外の時間をずっと同じ姿勢で過ごしているのであれば、生活全体を見る必要があります。

例えば仕事で8時間座っている。

休憩中もスマートフォンを見る。

通勤中もスマートフォン。

帰宅後もソファでスマートフォン。

こうした生活の中で、

「週1回だけ肩を鍛えればすべて解決する」

とは考えにくいですよね。

そこで、

1時間座ったら少し立つ。

肩を軽く動かす。

昼休みに歩く。

仕事の合間に深呼吸する。

画面の高さを確認する。

同じ姿勢を長時間続けない。

こうした日常生活の工夫も組み合わせていきます。

肩こり改善のための身体づくりは、

ジムにいる60分だけではなく、残りの生活時間まで含めて考える。

これも大切だと思います。

 

「肩こり」だと思って自己判断しないほうがいいケースもある

 

肩や首が重いからといって、すべてを一般的な肩こりとして考えていいわけではありません。

例えば、

突然強い痛みが出た。

転倒や事故のあとから痛い。

腕や手に強いしびれがある。

握力が急に落ちた。

腕に力が入りにくい。

胸の痛みや息苦しさを伴う。

発熱など全身症状がある。

夜間の強い痛みが続く。

こうした症状がある場合は、自己流の筋トレで様子を見るのではなく、医療機関へ相談してください。

また、肩を動かしたときに強い痛みがある場合も、

「肩こりだから鍛えればいい」

と決めつけないことが大切です。

肩周辺には回旋筋腱板や上腕二頭筋長頭腱など、さまざまな組織があります。

「肩が痛い」と「肩がこる」は同じではありません。

ここは分けて考える必要があります。

 

 

YAMATO355では「肩がこる=肩を鍛える」とは考えません

名古屋・伏見のYAMATO355で、私、田中(ボディメンター)が肩こりのお客様を見るときも、

「肩がこっていますね。では肩を鍛えましょう」

とは、すぐに決めません。

まず、普段どんな生活をしているのかを聞きます。

仕事はデスクワークなのか。

一日何時間くらい座っているのか。

スマートフォンを見る時間は長いのか。

運動習慣はあるのか。

睡眠はどうなのか。

そして身体では、

首の動き。

肩関節の動き。

肩甲骨。

鎖骨。

胸郭。

呼吸。

体幹。

左右差。

腕を上げたときの動き。

などを確認します。

例えば腕を上げにくい方がいたとします。

そこで、

「肩が硬いからストレッチしましょう」

だけで終わらせません。

肩甲骨は動いているのか。

上腕骨との連動はどうなのか。

胸郭は動いているのか。

呼吸はどうなのか。

体幹を安定させながら腕を動かせているのか。

こうした部分を確認します。

 

そして、

評価 → アプローチ → 運動 → 再評価。

胸郭へアプローチして、もう一度腕を上げる。

肩甲骨周辺へアプローチして、もう一度動かす。

必要であれば回旋筋腱板のトレーニングを行い、再び確認する。

そこで、

「さっきより上げやすい」

「肩周りの力みが減った」

という変化があるのかを見ます。

これが、

身体の答え合わせ

です。

 

私は、お客様を「肩こり改善メニュー」に当てはめるのではなく、

なぜこの方の肩周りに負担が集まっているのかを考え、その方に必要な方法を一緒に探すこと

が大切だと思っています。

 

公的機関や研究の情報も確認しておきましょう

慢性的な首周辺の痛みに対する運動については、研究でも一定の有用性が示されています。

2023年のシステマティックレビュー・メタ解析では、慢性的な非特異的頸部痛に対して、レジスタンストレーニングや運動制御エクササイズなどが痛みや機能障害の改善に役立つ可能性が報告されています。

また、首の伸筋群を含む運動療法についても、痛みや機能障害を改善する可能性が報告されています。

ただし、研究によって対象者や運動方法が異なるため、

「肩こりにはこの筋トレを何回やれば必ず改善する」

とまでは言えません。

運動は有力な選択肢の一つですが、一人ひとりの症状や身体機能に合わせることが大切です。

 

よくある質問

50代の肩こりに筋トレは効果がありますか?

運動や筋力トレーニングは、慢性的な首・肩周辺の痛みや機能障害の改善に役立つ可能性があります。ただし、肩こりの原因は一つではないため、「肩を鍛えれば必ず改善する」という意味ではありません。

 

肩こりなら僧帽筋を鍛えればいいですか?

僧帽筋も肩甲骨の動きに関わる重要な筋肉ですが、僧帽筋だけを見ればよいわけではありません。肩甲骨、回旋筋腱板、胸郭、首、体幹なども含めて動きを確認することが大切です。

 

巻き肩なら肩甲骨を寄せる筋トレをすればいいですか?

肩甲骨を寄せる運動が役立つ方もいますが、肩甲骨は本来さまざまな方向へ動く骨です。「ずっと後ろへ寄せる」ことを目標にするのではなく、腕の動きに合わせて肩甲骨が適切に動けることを目指します。

 

肩こりにはストレッチと筋トレのどちらがおすすめですか?

どちらか一方と決める必要はありません。身体の状態によって、胸郭や筋肉の柔軟性を高める運動、肩関節を安定させる運動、肩甲骨を動かす運動などを組み合わせます。

 

まとめ|50代の肩こりは「肩を鍛える」前に身体全体を見る

50代になって肩こりを感じると、

「筋肉が落ちたからかな」

「肩を鍛えたほうがいいのかな」

と思うかもしれません。

確かに、筋トレや運動は肩こり改善の選択肢の一つになります。

でも、

肩がこる=肩が弱い

とは限りません。

肩は、

上腕骨。

肩甲骨。

鎖骨。

胸郭。

首。

そして体幹。

これらが連動して動いています。

だから肩こりを見るときも、

肩だけを揉む。

肩だけを伸ばす。

肩だけを鍛える。

ではなく、

「なぜ、この人は肩に負担が集まっているのか?」

を考える。

肩甲骨は動いている?

胸郭は動いている?

肩関節は安定している?

呼吸はできている?

体幹を使いながら腕を動かせている?

普段ずっと同じ姿勢になっていない?

こうして身体全体を見ていきます。

そして、

評価 → アプローチ → 運動 → 再評価。

身体の答え合わせをしながら、その方に必要な運動を探していく。

50代からの肩こり対策で大切なのは、

「肩を強くすること」だけではなく、「肩が頑張りすぎなくても動ける身体を作ること」。

私は、そのために筋トレを使ってほしいと思っています。

 

YAMATO355 田中(ボディメンター)

田中をもっと知って下さい

 

 

田中雄也

2026.09.23 / 更新日:2026/09/23

【スクワットで膝が痛い】痛くなる人・ならない人の違いとは?

スクワットで膝が痛くなる人とならない人の違い

 

スクワットで膝が痛くなる人・ならない人の違い

 

「スクワットをすると膝が痛い」

「健康のために始めたのに、逆に膝が気になるようになった」

「膝をつま先より前に出さないようにしているのに痛い」

こんな経験はありませんか?

 

スクワットは、太ももやお尻など下半身を鍛えられる代表的なトレーニングです。

椅子から立つ、しゃがむ、階段を上るといった日常動作にもつながるため、50代、60代からの身体づくりでも取り入れたい動作の一つです。

 

ところが、同じようにスクワットをしていても、

「全然膝は痛くない」

という人もいれば、

「数回やっただけで膝が気になる」

という人もいます。

この違いを見ると、

「膝が弱いから痛いのかな?」

と思うかもしれません。

 

でも、私はスクワット中に膝が痛い方を見るとき、膝だけを見ることはありません。

なぜなら、スクワットは膝だけで行っている運動ではないからです。

足首。

膝。

股関節。

骨盤。

体幹。

足部。

そして、それらをどう連動させるか。

さまざまな要素が関係しています。

 

つまり、

スクワットで膝が痛くなる人・ならない人の違いは、「膝の強さ」だけでは説明できない

ということです。

 

スクワットは「膝の運動」ではなく全身運動

 

スクワットを見ると、膝が大きく曲がるので「膝を使う運動」というイメージを持つ方が多いと思います。

もちろん、膝関節は使います。

ただ、実際には股関節も曲がりますし、足首も動きます。

 

身体が倒れないように体幹も働きます。

足の裏では床から力を受けています。

そして、立ち上がるときには膝だけではなく、股関節周辺の筋肉なども使いながら身体を持ち上げます。

 

つまり、スクワットは、

足部 → 足首 → 膝 → 股関節 → 骨盤・体幹

といった身体全体の連動で考える必要があります。

 

このどこかがうまく動かなかったとき、その代わりを別の場所が引き受けることがあります。

その結果として、膝周辺に負担や痛みを感じるケースもあるわけです。

 

だから、

「スクワットで膝が痛い」

↓

「膝が悪い」

↓

「膝を鍛えよう」

とすぐに決めないことが大切です。

 

違い① 足首が動いているか

 

スクワットで膝が気になる方を見るとき、私が確認したい場所の一つが足首です。

しゃがむ動作では、足首にも背屈と呼ばれる動きが必要になります。

足首が十分に動きにくい状態で無理に深くしゃがもうとすると、身体はどこかで動きを補おうとします。

かかとが浮く。

足が潰れる。

身体が大きく前へ倒れる。

しゃがみ方そのものが変わる。

こうした代償が起こることがあります。

だから、スクワットで膝が痛いときに、

「膝だけを見るのではなく、足首はちゃんと動いている?」

という確認が必要です。

 

「膝が痛いのに足首を見るんですか?」

と思われるかもしれません。

でも、身体は一つにつながっています。

痛い場所と、動きの問題が起きている場所が必ず同じとは限らないのです。

 

違い② 股関節を使えているか

 

もう一つ重要なのが股関節です。

スクワットでは、膝だけを曲げて下へしゃがむのではなく、股関節も曲げながら身体を下げていきます。

このとき股関節をうまく使えないと、膝を中心とした動きになりやすい場合があります。

 

例えば、

しゃがんだときに前ももばかりが疲れる。

お尻を使っている感じがほとんどない。

膝だけが前へ動いているように感じる。

こうした場合には、単純にスクワットの回数を増やすのではなく、股関節の動きも確認してみる必要があります。

ただし、ここで注意したいのが、

「膝が前へ出る=悪いスクワット」ではない

ということです。

 

「膝をつま先より前に出してはいけない」は絶対ルールではない

 

スクワットについて検索すると、

「膝をつま先より前へ出してはいけない」

という説明を見ることがあります。

そのため、膝が痛い方ほど、

「膝を前へ出さないようにしないと」

と意識していることがあります。

しかし、これはすべてのスクワットに当てはまる絶対的なルールではありません。

 

しゃがむ深さ、足幅、足首の動き、脚の長さ、身体の傾きなどによって、膝がつま先より前へ出ることはあります。

むしろ、膝を絶対に前へ出さないようにすると、上半身を大きく前傾させたり、股関節や腰側へ負担を移したりする可能性もあります。

 

大切なのは、

「膝がつま先より前へ出たか」だけでフォームの良し悪しを判断しないこと。

です。

 

スクワットは、その人の身体に合わせて見る必要があります。

 

違い③ 膝とつま先の方向が合っているか

 

スクワットで確認したいポイントの一つに、膝の動く方向があります。

例えば、しゃがんだときに膝が大きく内側へ入ってしまう。

 

左右で膝の向きが大きく違う。

片方の足へ体重が偏る。

こうした動きが見られることがあります。

 

ここで、

「膝が内側に入っているから、お尻の筋肉が弱い」

とすぐに決めるのも注意が必要です。

 

足部の使い方。

足首の可動性。

股関節。

体幹。

運動経験。

負荷。

疲労。

など、さまざまな要素が関係する可能性があります。

 

だから私は、

フォームの崩れを「悪いクセ」として直すのではなく、「身体から出ている情報」として見る

ことが大切だと思っています。

 

違い④ 体幹を安定させられているか

 

「膝が痛いのに体幹?」

と思う方もいるかもしれません。

でも、スクワットでは体幹も重要です。

身体の中心が安定しなければ、しゃがんだときに身体が左右へ流れたり、骨盤の位置が大きく変わったりすることがあります。

そうすると、下半身の動き方も変わります。

 

スクワットでは、

「脚を鍛えているから脚だけを見る」

のではなく、

上半身と下半身をどうつなげているか

を見る必要があります。

 

呼吸を止めすぎていないか。

お腹を固めすぎていないか。

反対に身体を支えられていない状態になっていないか。

こうした部分も確認します。

 

違い⑤ 「自分に合った深さ」でしゃがんでいるか

 

スクワットは、

「深くしゃがんだほうが効く」

と思っている方もいます。

もちろん、深くしゃがむスクワットにもメリットはあります。

しかし、全員が最初から同じ深さでしゃがむ必要はありません。

足首や股関節の動き。

筋力。

バランス。

運動経験。

痛みの有無。

これらによって適切な深さは変わります。

 

浅いスクワットなら問題なくできるのに、深くなった瞬間に膝が痛くなるのであれば、

「もっと我慢して深くしゃがもう」

ではなく、

「どの深さから動きが変わる?」

を確認してみます。

 

椅子を使って高さを調整する方法もあります。

最初は浅い範囲。

身体が慣れてきたら少しずつ深くする。

これでも十分です。

 

違い⑥ 回数や重量が今の身体に合っているか

 

フォームが悪くなくても、負荷設定が合っていなければ痛みにつながることがあります。

例えば、運動習慣がほとんどなかった方が、

「健康のためにスクワット100回」

を突然始める。

初日から毎日続ける。

膝に違和感が出ても、

「筋肉痛みたいなものだろう」

と続ける。

 

これでは身体が負荷へ適応する前に、負担が大きくなってしまう可能性があります。

スクワットで大切なのは、

「何回できるか」ではなく、「今の身体に適切な刺激になっているか」。

です。

 

10回で十分な人もいます。

5回から始めたほうがいい人もいます。

重量を持てる人もいます。

まず自重で動きを練習したほうがいい人もいます。

全員が同じスクワットをする必要はありません。

 

「膝が痛い=スクワット禁止」とも限らない

 

膝が痛くなると、

「もうスクワットはやらないほうがいいですか?」

と聞かれることがあります。

これも一概には言えません。

まず重要なのは、

なぜ痛みが出ているのかを確認すること。

です。

しゃがむ深さを変える。

足幅を調整する。

負荷を下げる。

椅子を使う。

可動域を小さくする。

別の種目に変更する。

こうした方法によって運動を続けられるケースもあります。

 

一方で、強い痛みや腫れがある、膝がロックする、力が抜ける、転倒や外傷をきっかけに痛くなった、安静時にも痛みが強い、といった場合には、無理にスクワットを続けるのではなく医療機関での評価が必要になることがあります。

痛みを我慢して続けることが、正しいトレーニングではありません。

 

スクワットで膝が痛い人に確認してほしいこと

 

スクワットをすると膝が気になる場合、鏡や動画を使って自分の動きを確認してみてください。

どのくらいしゃがむと痛いのか。

右と左のどちらが痛いのか。

膝はどちらへ動いているのか。

かかとは浮いていないか。

左右どちらかへ身体が寄っていないか。

足首は動いているか。

股関節を曲げられているか。

そして、回数や重量を増やした直後ではないか。

ここまで確認すると、

「膝が弱い」

だけでは説明できないことが見えてくる場合があります。

 

だから、

痛い場所だけを見るのではなく、痛みが出る「動き」を見る。

この視点を持ってみてください。

 

YAMATO355では「膝が痛い=膝を鍛える」とは考えません

 

名古屋・伏見のYAMATO355で、私、田中(ボディメンター)がお客様を見るときも、

「スクワットで膝が痛いんですね。では膝周りを鍛えましょう」

とは、すぐに決めません。

まず実際のスクワットを見ます。

そして、

足部。

足首。

膝。

股関節。

骨盤。

呼吸。

体幹。

左右差。

立ち方。

歩き方。

などを確認します。

 

例えばスクワットで膝が内側へ入っている方がいたとしても、

「お尻が弱いから」

だけで終わらせません。

足首は動いているのか。

足の裏で床を支えられているのか。

股関節は動いているのか。

体幹は安定しているのか。

負荷が強すぎないのか。

一つずつ確認します。

 

そして、

評価 → アプローチ → 運動 → 再評価。

例えば足首へアプローチしたあとに、もう一度スクワットをしてもらう。

動きや痛みがどう変わったのかを見る。

股関節へアプローチして、また確認する。

 

私はこれを、

「身体の答え合わせ」

だと考えています。

「スクワットで膝が痛い」という結果だけを見て、全員へ同じストレッチや筋トレを行うのではありません。

 

「なぜ、この人はこのスクワットをすると膝が痛くなるのか?」

を考える。

そして、その方に必要な方法を一緒に探していく。

これが、YAMATO355で大切にしている考え方です。

 

公的機関の情報も確認しておきましょう

厚生労働省の「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」では、成人・高齢者ともに筋力トレーニングを週2〜3日行うことが推奨されています。

一方で、運動は個人差を踏まえ、強度や量を調整しながら可能なものから取り組むことも重要です。

つまり、

「スクワットが健康にいいから、痛くても続ける」

という考え方ではありません。

自分の身体の状態に合わせて、種目、負荷、回数、可動域などを調整することが大切です。

厚生労働省「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」

 

よくある質問

 

スクワットで膝がつま先より前に出ても大丈夫ですか?

膝がつま先より前に出ることだけで、良い・悪いを判断することはできません。身体の骨格、足首の動き、しゃがむ深さ、足幅、上半身の傾きなどによって膝の位置は変わります。「膝を絶対に前へ出さない」ことより、全体の動きや痛みの有無を見ることが大切です。

 

スクワットで膝が痛い場合は中止したほうがいいですか?

強い痛みを我慢して続けることはおすすめできません。深さや負荷、フォームなどを見直します。腫れ、ロッキング、膝崩れ、外傷後の強い痛みなどがある場合は医療機関へ相談してください。

 

膝が痛いのは太ももの筋肉が弱いからですか?

筋力が関係する可能性はありますが、それだけで判断することはできません。足首、股関節、足部、体幹、フォーム、運動量なども確認する必要があります。

 

50代・60代でもスクワットをしていいですか?

年齢だけでスクワットができないと決める必要はありません。ただし、運動経験や筋力、関節の状態などは人によって違います。椅子を使う、浅い範囲から始めるなど、身体に合わせて調整しましょう。

 

まとめ|膝を見るだけでは、膝が痛い理由が分からないことがある

 

スクワットで膝が痛くなると、

「スクワットは膝に悪い」

と思ってしまうかもしれません。

でも、同じスクワットでも痛くなる人と、ならない人がいます。

その違いを見るためには、

膝だけではなく、

足首。

股関節。

足部。

体幹。

しゃがむ深さ。

フォーム。

負荷。

回数。

これまでの運動習慣。

まで考える必要があります。

 

だから、

「膝が痛い=膝が弱い」

と決めつけない。

そして、

「膝が痛い=スクワットが悪い」

とも決めつけない。

 

大切なのは、

「なぜ自分は、この動きをすると膝が痛くなるのか?」

を見ることです。

50代、60代からのトレーニングでは、たくさん回数をこなすことよりも、今の身体に合った動きを見つけること。

スクワットで膝が痛くなる場所は、身体からの一つの情報です。

 

痛みを我慢して30回続けるより、

一度止まって身体を確認する。

必要なところへアプローチする。

もう一度スクワットする。

そして変化を見る。

「鍛える前に、まず身体を見る」。

これが、安全に長くトレーニングを続けるために大切だと思っています。

 

YAMATO355 田中(ボディメンター)

田中をもっと知って下さい

田中雄也

2026.09.22 / 更新日:2026/09/22

【健康寿命と筋肉】敬老の日の機会に50代から考える身体作り

敬老の日に夫婦で健康を意識してウォーキングする様子

 

敬老の日をきっかけに考えたい「健康寿命」と筋肉

 

敬老の日になると、

「いつまでも元気でいてね」

「これからも長生きしてね」

と、お父さんやお母さん、おじいちゃん、おばあちゃんへ声をかける方も多いと思います。

 

長く元気でいてほしい。

これは家族なら誰もが願うことではないでしょうか。

でも、「長生き」という言葉について少し考えてみると、単純に年齢を重ねることだけが大切なのではないことに気づきます。

 

例えば、自分が70代、80代になったとき。

自分の足で買い物へ行ける。

友人と旅行へ行ける。

好きなレストランへ食事に行ける。

階段を自分で上れる。

家族と出かけられる。

自分で身の回りのことができる。

そして、行きたい場所へ自分の身体で行ける。

こうした生活をできるだけ長く続けたいと思う方は多いのではないでしょうか。

 

そこで考えてほしいのが、

「健康寿命」

という言葉です。

 

敬老の日は、親や祖父母の健康を願う日であると同時に、50代の自分自身が10年後、20年後にどんな身体でいたいのかを考えるきっかけにもなると思います。

 

「何歳まで生きるか」だけではなく「何歳まで自分らしく動けるか」

 

健康について考えるとき、「平均寿命」という言葉はよく聞くと思います。

一方で、最近は「健康寿命」という言葉も耳にするようになりました。

健康寿命とは、健康上の問題によって日常生活が制限されることなく生活できる期間のことです。

日本では2022年の平均寿命が男性81.05歳、女性87.09歳だったのに対し、健康寿命は男性72.57歳、女性75.45歳でした。

平均寿命と健康寿命の差は、男性で8.49年、女性で11.63年となっています。

 

もちろん、この差がそのまま「その期間ずっと寝たきりになる」という意味ではありません。

健康寿命は集団について算出される統計的な指標です。

ただ、この数字を見ると、

「何歳まで生きるか」と同時に、「何歳まで自分らしく生活できるか」を考えることも大切

だと感じます。

 

「健康寿命を延ばしましょう」と言われても、少し漠然としています。

でも、

70代になっても旅行へ行きたい。

80代になっても自分の足で歩きたい。

好きな場所へ食事に行きたい。

趣味を続けたい。

家族と出かけたい。

こう考えると、健康寿命という言葉が少し自分事になってくるのではないでしょうか。

私は健康寿命を考えるとき、

「長生きするために運動する」のではなく、「これからもやりたいことを続けるために身体を動かす」

という考え方を持ってほしいと思っています。

 

健康寿命を考えると「筋肉」は生活のために必要だと分かる

 

筋肉という言葉を聞くと、

「マッチョになるため」

「若い人が鍛えるもの」

「見た目を良くするため」

というイメージを持つ方もいると思います。

もちろん、筋肉をつけて身体の見た目を変えることも筋トレの目的の一つです。

でも、筋肉の役割はそれだけではありません。

 

朝、ベッドから起き上がる。

椅子から立つ。

歩く。

階段を上る。

荷物を持つ。

しゃがむ。

姿勢を保つ。

こうした、私たちが普段何気なく行っている動作にも筋肉が使われています。

 

つまり筋肉は、

「身体をカッコよくするためのもの」だけではなく、「自分で生活するための身体の土台」の一つ

でもあるのです。

 

若い頃は、こうしたことを意識することはほとんどありません。

椅子から立ち上がるときに、

「よし、今から立つぞ」

とは考えないですよね。

階段も普通に上れる。

旅行へ行けば、一日中歩ける。

床に座っても普通に立ち上がれる。

でも年齢を重ねていくと、

「最近、階段が以前よりつらくなった」

「椅子から立つときに手を使うようになった」

「旅行へ行っても長時間歩くのがしんどい」

「何もないところでつまずくことが増えた」

といった変化を感じることがあります。

こうした変化が出てから初めて、「筋力が落ちたのかな」と考える方もいます。

 

だからこそ私は、

動けなくなってから筋肉について考えるのではなく、まだ動けている50代から身体を準備しておくこと

が大切だと思っています。

 

「毎日歩いているから大丈夫」とは限らない

 

健康のためにウォーキングをしている50代、60代の方は多いと思います。

ウォーキングは、ぜひ続けてほしい運動です。

特別な器具も必要ありませんし、日常の活動量を増やすことにもつながります。

ただ、

「毎日歩いているから筋トレは必要ない」

と考える必要もありません。

歩くことと筋肉へ負荷をかけることには、それぞれ役割があります。

例えば、椅子から立つ。

階段を上る。

重い荷物を持つ。

床から立ち上がる。

こうした動作では、自分の身体を支えたり、必要な場面で力を発揮したりする能力も必要です。

 

だから健康寿命を考えるのであれば、

「ウォーキングか筋トレか」ではなく、「ウォーキング+筋トレ」

という考え方を持ってみてください。

 

歩く習慣を続けながら、スクワットや椅子からの立ち座りなど、身体の状態に合わせた筋力トレーニングも取り入れる。

さらに年齢を重ねるほど、バランス能力や柔軟性なども含めて考えていく。

何か一つの運動だけですべてを解決しようとするのではなく、これからも動き続けるために必要なものを組み合わせていくことが大切です。

 

健康寿命のために必要なのは「脚の筋肉」だけではない

 

「将来も歩き続けるためなら、脚を鍛えればいいんですよね?」

と思う方もいるかもしれません。

もちろん、下半身の筋肉はとても重要です。

お尻の筋肉は、立ち上がったり、歩いたり、階段を上ったりするときに使われます。

太ももの筋肉も、椅子から立つ、階段を上る、身体を支えるといった動作に関係します。

ふくらはぎや足首周辺も歩行に関わります。

ただ、人間は脚だけで歩いているわけではありません。

身体の中心を安定させる体幹。

姿勢を支える背中。

歩行時に連動する上半身。

股関節。

膝。

足首。

そしてバランス能力。

 

これらが連動することで、私たちは身体を前へ運ぶことができます。

だから、

「健康寿命のために脚を鍛えよう」

から、もう一歩進んで、

「健康寿命のために、身体全体を使える状態を維持しよう」

と考えてみてください。

 

50代からのトレーニングは、単純に筋肉を大きくするだけではなく、今ある身体をこれから先も使い続けられるようにすることにも意味があります。

 

50代は「まだ大丈夫」だからこそ始めたい

 

50代の方とお話をしていると、

「まだ普通に歩けるから大丈夫」

「筋トレはもう少し年齢を重ねてからでもいい」

と思っている方もいます。

 

でも私は、

普通に動けている今だからこそ、運動を始めてほしい

と思っています。

 

もちろん、60代や70代になってから運動を始めても遅いと決めつける必要はありません。

何歳からでも、その方の身体に合わせてできることはあります。

ただ、50代のうちから運動習慣を作ることができれば、

「できなくなったことを取り戻す」

だけではなく、

「今できていることを、できるだけ長く維持する」

という身体づくりができます。

 

普通に歩ける。

階段を上れる。

椅子から立てる。

旅行へ行ける。

こうしたことは、今できていると当たり前に感じます。

でも、本当は当たり前ではありません。

だから、

「できなくなったら運動する」のではなく、「できている今から身体を使っておく」。

健康寿命を考えるうえで、とても大切な考え方だと思います。

 

健康寿命のための筋トレは、難しい運動から始めなくていい

 

「健康寿命のために筋トレしましょう」

と言われると、

重いダンベルを持ったり、ジムのマシンをたくさん使ったりする姿を想像するかもしれません。

でも、運動初心者の方が最初から難しいトレーニングをする必要はありません。

例えば、

椅子に座る。

そこから立ち上がる。

またゆっくり座る。

この動作も、立つために必要な筋肉を使っています。

 

最初は5回程度でも構いません。

慣れてきたら、身体の状態に合わせてスクワットへ進んでいく。

ほかにも、かかとをゆっくり上げ下げする。

安全な場所につかまりながら片脚で立ってみる。

ヒップリフトでお尻を使う。

ローイング系の運動で背中を使う。

こうした基本的な運動を組み合わせることができます。

 

ここで大切なのは、

「何回できたか」だけを目的にしないこと。

スクワットを50回できるようになることが最終目標ではありません。

10年後も、自分で椅子から立つ。

階段を上る。

旅行先を歩く。

買い物へ行く。

そのためにスクワットをする。

そう考えると、筋トレの意味が少し変わって見えるのではないでしょうか。

 

60代・70代になってからでも筋トレは考えられる

 

「もう60代だから筋トレしても遅い」

「70代になって筋肉を鍛える意味はあるの?」

と感じる方もいると思います。

しかし、年齢だけを理由に筋力トレーニングを諦める必要はありません。

厚生労働省の「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」でも、高齢者について筋力トレーニングを週2〜3日行うことが推奨されています。

さらに、筋力だけではなく、バランスや柔軟性などを組み合わせた多要素な運動を週3日以上行うことも推奨されています。

 

つまり、高齢になったら、

「危ないから身体を動かさない」

ではなく、

その方の体力や身体機能に合わせながら、安全に身体を動かしていく

という考え方が大切です。

もちろん、持病や関節の状態、これまでの運動経験などによって適切な運動は変わります。

だからこそ、年齢だけで判断するのではなく、その方の身体を見ながら運動を選ぶ必要があります。

 

敬老の日のプレゼントに「一緒に歩く時間」もいい

 

敬老の日には、お花やお菓子、洋服、食事、旅行などをプレゼントする方もいると思います。

どれも素敵なプレゼントです。

でも今年は、

「一緒に身体を動かす時間」

をプレゼントしてみてもいいかもしれません。

お父さんやお母さんと近所を散歩する。

少し離れたカフェまで一緒に歩く。

公園へ行く。

家族で旅行へ出かける。

そして、

「最近、歩くのしんどくない?」

「階段は大丈夫?」

「最近運動してる?」

と聞いてみる。

それだけでも、家族で健康について話すきっかけになります。

そして、親の姿を見ながら、

「自分は20年後、どんな身体でいたいだろう?」

と考えてみる。

 

敬老の日は、親や祖父母の健康だけではなく、自分自身の未来の身体を考える日にしてもいいと思います。

 

YAMATO355では「筋肉をつけること」だけをゴールにしません

 

名古屋・伏見のYAMATO355で、私、田中(ボディメンター)がお客様を見るときも、

「筋肉をつけましょう」

だけでは終わりません。

まず、その方がこれから何をしたいのかを考えます。

旅行へ行きたい。

ゴルフを続けたい。

仕事を元気に続けたい。

家族と出かけたい。

60代、70代になっても自分の足で歩きたい。

人によって、目指したい未来は違います。

そのうえで、姿勢、呼吸、体幹、股関節、足首、左右差、スクワット、片脚での安定性、歩き方などを確認します。

例えば、

「最近、階段がつらくなった」

という方がいたとします。

そこで、

「脚の筋肉が弱いですね。スクワット30回やりましょう」

と、すぐに決めるわけではありません。

姿勢はどうなのか。

股関節は動いているのか。

足首はどうなのか。

体幹を安定させられているのか。

左右差はないのか。

実際の動きを確認します。

 

そして、

評価 → アプローチ → 運動 → 再評価。

身体の答え合わせをしながら進めていきます。

私は、お客様をトレーニングメニューに当てはめるのではなく、その方に必要な方法を一緒に探すことが大切だと思っています。

筋肉をつけることそのものが最終目的ではありません。

 

筋肉を使って、

歩く。

立つ。

旅行へ行く。

仕事をする。

趣味を楽しむ。

家族と出かける。

そうした生活をできるだけ長く続ける。

そのために身体を整え、必要な筋肉を使えるようにしていく。

それが健康寿命を考えた身体づくりだと思っています。

 

公的機関の情報も確認しておきましょう

厚生労働省の「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」では、高齢者についても、個人差を踏まえて強度や量を調整しながら、今より少しでも多く身体を動かすことが基本とされています。

目安として、歩行またはそれと同等以上の身体活動を1日40分以上、筋力トレーニングを週2〜3日行うことなどが推奨されています。

さらに、筋力、バランス、柔軟性など複数の要素を含む運動を週3日以上行うことも推奨されています。

 

ただし、

「40分歩かなければ意味がない」

ということではありません。

現在ほとんど身体を動かしていない方であれば、まず今より少し歩く。

椅子から数回立ってみる。

座っている時間を少し減らす。

身体の状態に合わせて筋トレを始める。

そこからでも構いません。

健康寿命を考えたときに大切なのは、一日だけ頑張ることではなく、

身体を使う生活を、これからも続けていくこと。

です。

厚生労働省「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」

 

よくある質問

 

健康寿命とは何ですか?

健康寿命とは、健康上の問題によって日常生活が制限されることなく生活できる期間のことです。「何歳まで生きるか」だけではなく、「自分らしく生活できる期間」を考えるための指標の一つです。

 

健康寿命と筋肉には関係がありますか?

筋肉は、歩く、立つ、階段を上る、荷物を持つ、姿勢を保つなど、日常生活のさまざまな動作に使われています。筋肉だけで健康寿命が決まるわけではありませんが、自立した生活を支える身体機能を考えるうえで重要な要素の一つです。

 

60代・70代から筋トレを始めても遅くありませんか?

年齢だけで「遅い」と決めつける必要はありません。厚生労働省でも高齢者に筋力トレーニングを週2〜3日行うことを推奨しています。ただし、体力、持病、関節の状態などに合わせて無理のない内容から始めることが大切です。

 

健康寿命のためにはウォーキングだけで十分ですか?

ウォーキングは続けてほしい身体活動ですが、筋力やバランスなども重要です。歩く習慣に加えて、身体の状態に合わせた筋力トレーニングや多要素な運動を組み合わせていきましょう。

 

まとめ|敬老の日に「何歳まで生きる?」ではなく「何歳まで動きたい?」を考える

敬老の日になると、

「いつまでも元気でいてね」

と親や祖父母へ伝えると思います。

でも今年は、その言葉を自分自身にも向けてみてください。

10年後。

20年後。

自分はどんな生活をしていたいでしょうか。

旅行へ行きたい。

好きなものを食べに行きたい。

仕事を続けたい。

趣味を楽しみたい。

家族と出かけたい。

 

そして、

自分の足で、行きたい場所へ行きたい。

そう思うのであれば、身体づくりを始めるのは「動けなくなってから」でなくてもいいはずです。

50代の今から、歩く。

筋肉を使う。

バランスを保つ。

身体を動かす。

そして、それを習慣にしていく。

筋肉をつけることがゴールではありません。

 

筋肉を使って、自分らしい人生をできるだけ長く楽しむこと。

 

私は、そのためにトレーニングがあると思っています。

敬老の日を、親や祖父母の健康を願うだけの日ではなく、

自分自身の「健康寿命」について考えるきっかけ

にしてみてはいかがでしょうか。

 

YAMATO355 田中(ボディメンター)

田中をもっと知って下さい

田中雄也

2026.09.21 / 更新日:2026/09/21

【50代 秋から運動】初心者におすすめの続けやすい運動習慣

50代 秋から運動を始めるウォーキングのイメージ

 

秋から運動を始める50代におすすめの運動習慣

 

「夏は暑くて、ほとんど運動できなかった」

「少し涼しくなってきたし、そろそろ身体を動かしたい」

「今年も残り数か月。このまま何もしないのはまずい気がする」

秋になると、このように感じる50代の方も多いのではないでしょうか。

 

夏は暑さもあり、外を歩くこと自体が負担になりやすい時期です。仕事から帰ってきても疲れてしまい、「涼しくなったら運動しよう」と思っていた方もいると思います。

だからこそ、気温が少しずつ落ち着いてくる秋は、運動を始める一つのきっかけになります。

 

ただ、ここで気をつけてほしいことがあります。

それは、「夏に運動できなかった分を秋から一気に取り戻そう」としないことです。

 

いきなり毎日1時間歩く。週4回ジムへ行く。スクワットを毎日50回する。食事も一気に変える。

最初の1週間はできるかもしれません。

でも、強い筋肉痛が出たり、仕事が忙しくなったり、少し疲れが溜まったりすると、「今日はいいか」という日が出てきます。

 

そこから2日、3日と運動しなくなり、11月になる頃には、

「やっぱり自分は運動が続かない」

と思ってしまう。

でも、それは意志が弱いからとは限りません。

 

最初に設定した運動量が、今の生活や身体に合っていなかっただけかもしれないのです。

50代からの運動で大切なのは、秋にどれだけ頑張れるかではありません。

 

秋に始めた運動を、冬になっても、来年になっても続けられる形にすること。

今回は、そんな視点から50代の運動習慣について考えていきます。

 

まずは「運動する」より、今より身体を動かす

 

「運動を始めよう」と思うと、多くの方がジムやランニング、筋トレなどを想像すると思います。

もちろん、それらも運動です。

でも、これまでほとんど運動していなかった方が、いきなり本格的なトレーニングから始める必要はありません。

まず確認してほしいのは、普段どのくらい身体を動かしているかです。

 

例えば、朝起きて車や電車で通勤し、仕事中はほとんどデスクに座っている。昼休みもデスクで食事をして、仕事が終わったらそのまま帰宅。夕食後はソファで過ごす。

こうした生活の中に、突然「毎日1時間運動する」という予定を追加するのは、かなり大きな変化です。

それよりも、まず昼休みに10分歩いてみる。

エレベーターではなく階段を使ってみる。

近くの買い物なら歩いて行く。

夕食後に少し散歩する。

休日はいつものカフェまで歩いてみる。

こうした小さな変化から始めてもいいのです。

 

厚生労働省の成人向けの身体活動・運動に関する情報でも、「今よりも少しでも多く身体を動かす」ことが基本として示されています。成人では、歩行またはそれと同等以上の身体活動を1日60分以上行うことが目安とされていますが、現在ほとんど身体を動かしていない人が、初日から60分歩かなければいけないという意味ではありません。

最初は、

「今の生活+10分」

くらいから考えてみてください。

 

50代からの運動は、大きく生活を変えるより、今の生活の中に少しずつ身体を動かす時間を入れていくほうが続けやすくなります。

 

秋のウォーキングは「時間があったら」ではなく生活に組み込む

 

秋から始めやすい運動の一つがウォーキングです。

特別な道具も必要ありませんし、自宅から外へ出れば始められます。

ただし、

「時間があったら歩こう」

「天気が良かったら歩こう」

と考えているだけでは、意外と歩かないものです。

 

そこでおすすめしたいのが、すでに毎日行っている行動とウォーキングをセットにすることです。

例えば、朝食を食べたら10分歩く。昼食を食べたら会社の周りを歩く。仕事が終わったら一駅分だけ歩く。夕食後に15分散歩する。

このように、「運動する時間を作る」というより、普段の生活の中に歩く時間をくっつけます。

普段ほとんど歩いていない方なら、最初は10分でも構いません。

 

10分歩いてみて、翌日に強い疲労や膝・腰の痛みが残らない。

それなら次は15分。

慣れてきたら20分。

このように少しずつ増やしていけばいいのです。

秋のうちに作りたいのは、いきなり1時間歩ける体力ではありません。

 

「歩くことが特別な運動ではなく、普通の生活になっている状態」

を作ることです。

 

ウォーキングだけでなく、筋トレも少しずつ始める

 

50代からの身体づくりでは、歩く習慣と一緒に筋力トレーニングも取り入れてほしいと思います。

なぜなら、日常生活では筋力を使う場面がたくさんあるからです。

椅子から立ち上がる。

階段を上る。

床から物を持ち上げる。

買い物袋を持つ。

しゃがむ。

姿勢を保つ。

こうした動作もすべて筋肉を使っています。

 

だからといって、秋からいきなり週4回、5回とジムへ通う必要はありません。

これまで筋トレをしていなかった方なら、まずは週1〜2回程度から始め、身体が慣れてきたら週2回程度を習慣にしていく方法があります。

 

厚生労働省では、成人に対して筋力トレーニングを週2〜3日行うことを推奨しています。また、マシンやダンベルを使った運動だけではなく、自分の体重を利用したスクワットや腕立て伏せなども筋トレに含まれます。

運動初心者なら、椅子から立ち上がる動作から始めてもいいでしょう。

慣れてきたらスクワットやヒップリフト、プッシュ系、ローイング系など、身体の状態に合わせて全身を使っていきます。

 

ここで大切なのは、

「何回やったか」より「どう動けているか」

です。

 

例えばスクワットを30回できても、腰を強く反ったり、膝に痛みが出たり、身体が大きく左右へ傾いているのであれば、一度フォームや身体の状態を確認したほうがいいかもしれません。

50代からは回数を競うのではなく、身体を正しく使う練習として筋トレをするという考え方も持ってほしいと思います。

 

「毎日運動する」を目標にしなくてもいい

 

運動を始めたばかりの方ほど、

「毎日やらなければ意味がない」

と思ってしまうことがあります。

でも、毎日を目標にすると、一日できなかっただけで、

「昨日できなかった」

「もう続かなかった」

「また三日坊主になってしまった」

と感じてしまいます。

 

そこで私は、

「毎日できたか」ではなく、「今週何回身体を動かせたか」

を見ることをおすすめしています。

 

例えば月曜日は10分歩いた。水曜日は20分筋トレした。金曜日は昼休みに15分歩いた。土曜日はジムへ行った。日曜日は買い物でたくさん歩いた。

これなら、「毎日運動できなかった」ではなく、

「今週は5日、身体を動かせた」

と考えることができます。

 

仕事が忙しい週もあります。

旅行へ行くこともあります。

疲れている日もあります。

完璧な1週間をずっと続けることは簡単ではありません。

だから、0か100かにしない。

休んでも、また戻ってくる。

50代から運動習慣を作るときは、この考え方がとても大切だと思っています。

 

「疲れている日の最低ライン」を作っておく

 

運動を長く続けるために、もう一つおすすめしたいのが、頑張れない日の運動をあらかじめ決めておくことです。

元気な日は、30分筋トレをして、そのあと20分歩けるかもしれません。

でも、仕事が忙しかった日や睡眠不足の日まで同じメニューをやろうとすると、運動そのものが負担になります。

そこで、疲れている日は5分だけ歩く。

椅子から5回立つ。

身体を軽く動かしながら深呼吸する。

それだけでもいいと決めておきます。

 

つまり、

頑張れる日のメニューだけではなく、頑張れない日のメニューも持っておく。

これが意外と大切です。

 

「今日は30分できなかったから0点」ではありません。

5分でも身体を動かせたなら、それは0ではありません。

50代からの運動習慣では、毎回100点を取ることより、0点の日をできる範囲で減らしていくくらいの感覚でいいと思います。

 

秋のうちに「歩く+筋トレ」の形を作る

 

では、実際にどのような1週間にすればいいのでしょうか。

例えば月曜日は10〜20分歩く。

火曜日は20〜30分程度の筋トレ。

水曜日は特別な運動をせず、通勤や買い物で少し多めに歩く。

木曜日は身体を休めるか、軽く散歩する。

金曜日は10〜20分歩く。

土曜日は筋トレ。

日曜日は買い物や趣味を楽しみながら身体を動かす。

このような組み合わせでも構いません。

 

もちろん、全員がこの通りにする必要はありません。

仕事の休みや体力、運動経験、膝や腰の状態、睡眠、生活リズムによって変えていきます。

 

重要なのは、

「ウォーキングか筋トレか」ではなく、両方を無理のない範囲で生活に入れていくこと。

厚生労働省も、有酸素性の身体活動と筋力トレーニングを組み合わせることを健康づくりの観点から紹介しています。

 

歩いて身体を動かす。

筋トレで筋肉へ刺激を入れる。

そして休む。

このサイクルを秋のうちに少しずつ作っていきましょう。

 

秋から始めるなら、3か月後を見てみる

 

秋から運動を始めるときに、一週間で身体を変えようとする必要はありません。

例えば9月から始めるのであれば、

9月は「始める」。

10月は「慣れる」。

11月は「少し成長させる」。

12月は「習慣になっているか確認する」。

このくらいの感覚でいいと思います。

最初の1か月は10分歩くだけでもいい。

スクワット5回でもいい。

まずは身体を動かすことに慣れます。

慣れてきたら、10分だったウォーキングを15分へ。スクワット5回を8回へ。筋トレ週1回だった方は、身体の状態を見ながら週2回へ。

このように少しずつ進めます。

 

そして3か月後に、

「何kg痩せた?」

だけを見るのではなく、

「階段が以前より楽になった」

「歩いても疲れにくくなった」

「スクワットが安定してきた」

「休日に自然と歩くようになった」

「身体を動かすことが面倒ではなくなった」

といった変化も見てみてください。

 

「何kg減った?」だけではなく、「何ができるようになった?」

これも50代からの身体づくりでは大切な評価だと思います。

 

秋に始めた運動を冬にやめないために

 

秋は気温が下がってきて、外を歩きやすい季節です。

しかし、せっかくウォーキングが習慣になってきた頃には冬がやってきます。

寒くなると、

「今日は寒いからやめておこう」

という日も増えてきます。

だからこそ、秋のうちから外を歩けない日の選択肢も作っておきましょう。

 

雨の日なら、自宅で椅子から立つ運動をする。

ヒップリフトをする。

軽い体幹トレーニングをする。

ジムへ行く。

晴れている日は外を歩く。

雨や寒さが厳しい日は室内で身体を動かす。

 

このように複数の選択肢を持っていれば、天候によって運動習慣そのものが途切れにくくなります。

運動習慣というのは、

毎日同じ運動をすることではありません。

その日の身体や生活、天候に合わせながら、何かしら身体を動かせる状態を作ること。

私は、それも立派な運動習慣だと思っています。

 

痛みを我慢して続けることが「頑張る」ではない

 

50代から運動を始めると、膝や腰、肩、股関節などに違和感を感じる方もいます。

そんなとき、

「年齢だから仕方ない」

「運動不足だから痛いんだ」

と決めつけて、そのまま頑張り続ける必要はありません。

例えばスクワットで膝に違和感が出る場合でも、膝だけを見ればいいとは限りません。

足首が十分に動いているのか。

股関節を使えているのか。

骨盤や体幹を安定させられているのか。

フォームはその方に合っているのか。

負荷が強すぎないか。

こうしたところまで確認します。

 

50代からの運動は、

痛みを我慢して続けることではなく、自分の身体に合わせて続けられる方法を探すこと。

 

強い痛みが続く場合は運動内容を見直し、必要に応じて医療機関などへ相談してください。

また、運動中に胸の痛み、強い息切れ、めまい、突然のしびれや脱力などが出た場合には、運動を中止して医療機関へ相談することが大切です。

 

YAMATO355では「秋だから運動しましょう」で終わらせません

 

名古屋・伏見のYAMATO355で、私、田中(ボディメンター)が運動を始めたい50代のお客様を見るときも、

「運動不足ですね。ではスクワットを30回やりましょう」

とは、すぐに決めません。

まず、これまでどのような運動をしてきたのかを聞きます。

いつから運動していないのか。

普段どのくらい歩いているのか。

仕事中は座っている時間が長いのか。

睡眠は取れているのか。

疲労は残っていないか。

そして身体についても、姿勢、呼吸、体幹、股関節、足首、左右差、スクワット、片脚での安定性、歩き方などを確認します。

 

そのうえで、

「この方なら、何から始めれば無理なく続けられるだろう?」

と考えます。

例えば、スクワットがうまくできないからといって、すぐに「脚が弱い」と判断してスクワットの回数を増やすとは限りません。

身体を評価する。

必要なアプローチをする。

実際に運動してみる。

そして、もう一度動きを確認する。

評価 → アプローチ → 運動 → 再評価。

身体の答え合わせをしながら進めていきます。

 

私は、お客様を決められた運動メニューに当てはめるのではなく、その方の身体と生活に運動を合わせることが大切だと思っています。

秋から運動を始めること自体がゴールではありません。

秋に始めた運動が冬にも続いている。

来年も続いている。

そして60代、70代になったときにも、自分の足で行きたい場所へ行ける。

 

旅行へ行く。

趣味を楽しむ。

家族や友人と出かける。

そうした未来につながる身体を、50代の今から作っていく。

そのための「最初の秋」にしてほしいと思っています。

 

公的機関の情報も確認しておきましょう

厚生労働省の「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」では、成人について、個人差を踏まえながら可能なものから取り組み、**「今よりも少しでも多く身体を動かす」**ことを基本としています。

目安としては、歩行またはそれと同等以上の身体活動を1日60分以上、筋力トレーニングを週2〜3日行うことが推奨されています。また、座りっぱなしの時間が長くなりすぎないようにすることも示されています。

ただし、現在ほとんど運動していない方が、明日からいきなり60分間ウォーキングしなければならないという意味ではありません。

今まで0分だったのであれば、まず10分歩いてみる。

筋トレをしていなかったのであれば、まず週1回から始めてみる。

座っている時間が長いのであれば、時々立って身体を動かしてみる。

そこからで構いません。

 

「理想的な運動量ができるか」ではなく、「昨日までの自分より少し身体を動かせるか」。

まずはそこから始めてみてください。

厚生労働省「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」

 

よくある質問

 

50代で運動不足の場合、最初は何分くらい歩けばいいですか?

すべての方に共通する時間があるわけではありません。普段ほとんど歩いていない方なら、まず10分程度から始める方法があります。翌日の疲労や膝・腰などの状態を確認しながら、15分、20分と少しずつ増やしていきましょう。

 

ウォーキングと筋トレはどちらから始めればいいですか?

どちらか一方だけを選ぶ必要はありません。まず歩く時間を少し増やしながら、身体の状態に合わせて筋力トレーニングも取り入れていく方法があります。最初は無理のない頻度から始め、徐々に習慣化していきましょう。

 

50代は毎日運動したほうがいいですか?

毎日強いトレーニングをする必要はありません。ウォーキング、筋トレ、日常活動、休養を組み合わせて考えることが大切です。「毎日トレーニングする」よりも、「身体を動かす生活を続ける」という考え方をおすすめします。

 

秋から運動を始めても身体は変わりますか?

身体の変化には個人差がありますが、運動習慣を作るのに遅すぎるということはありません。短期間の体重だけを見るのではなく、3か月程度を一つの区切りとして、筋力、歩きやすさ、階段、疲れにくさ、運動習慣なども確認してみましょう。

 

まとめ|秋から始めるなら「頑張る運動」より「続く運動」

秋から運動を始めようと思っている50代の方へ。

最初から毎日1時間歩く必要はありません。

いきなり週4回ジムへ行く必要もありません。

スクワットを50回やらなくても構いません。

 

まずは、

今日10分歩いてみる。

そこからでいいと思います。

そして少しずつ、歩く日を作る。筋トレする日を作る。座りっぱなしの時間を減らす。疲れている日は休む。そして、また身体を動かす。

 

50代からの運動で大切なのは、

「どれだけ頑張ったか」ではなく、「どれだけ続けられる形を作れたか」。

9月に始める。

10月に慣れる。

11月に少し成長する。

12月になったとき、

「運動しなきゃ」

ではなく、

「身体を動かすのが普通」

になっている。

そして来年も続いている。

秋は、数週間だけ頑張って身体を変える季節ではありません。

 

これから10年、20年と続けられる運動習慣を始める季節。

50代からでも遅くありません。

まずは自分が無理なくできるところから、一つ始めてみてください。

YAMATO355 田中(ボディメンター)

田中をもっと知って下さい

田中雄也

2026.09.20 / 更新日:2026/09/20

【50代 腹筋 お腹 凹まない】毎日やっても変わらない5つの理由

50代 腹筋 お腹 凹まない理由を解説するイメージ

 

50代、腹筋をしてもお腹が凹まないのはなぜ?

 

「毎日腹筋をしているのに、お腹だけがなかなか凹まない」

「体重は若い頃とそれほど変わっていないのに、お腹周りだけ気になるようになった」

「YouTubeのお腹痩せトレーニングを続けているのに、思ったように身体が変わらない」

 

50代になると、このような悩みを感じる方も多いのではないでしょうか。

お腹が気になると、まず思いつくのが「腹筋」です。

 

お腹が出ているのだから腹筋が弱い。だったら腹筋を鍛えれば凹むはず。

そう考えて、最初は20回だった腹筋を30回、50回、100回と増やしていく。

ところが、頑張っているのに思ったほどお腹が変わらない。

すると、「50代だから仕方ないのかな」「まだ運動量が足りないのかな」と考えてしまいます。

でも、ここで一度考えてほしいことがあります。

 

本当に、お腹が出ている原因は「腹筋が弱いから」なのでしょうか?

 

実は、お腹の見た目には腹筋だけではなく、体脂肪、食事、普段の活動量、全身の筋肉量、姿勢、骨盤や肋骨の位置、呼吸、睡眠など、さまざまな要素が関係しています。

だから、「腹筋をしても変わらないから、もっと腹筋をする」と考える前に、まずは**「なぜ自分のお腹は今、出て見えているのか?」**を考えてみることが大切です。

 

腹筋を鍛えることと、お腹の脂肪を減らすことは同じではない

最初に知っておきたいのが、腹筋を鍛えることと、お腹の脂肪を減らすことは別だということです。

腹筋運動をすれば、腹直筋や腹斜筋、腹横筋など、お腹周辺の筋肉へ刺激を与えることができます。

そのため、腹筋の筋力や持久力を高めるという目的であれば、腹筋運動そのものには意味があります。

 

しかし、腹筋を100回したからといって、その上にある脂肪だけが100回分減っていくわけではありません。

実際、健康な男女24人を対象に6週間腹筋運動を行った小規模研究では、腹筋の持久力は向上した一方、腹囲や腹部脂肪などには有意な減少が確認されませんでした。対象が18〜40歳であるため50代へそのまま当てはめることはできませんが、「腹筋運動をすれば、そのまま腹部脂肪が減る」と単純には考えられないことを示す一例です。

 

つまり、お腹を凹ませたいときに必要なのは、腹筋だけをひたすら繰り返すことではなく、身体全体から考えることなのです。

 

腹筋をしている10分より、残りの時間も見てみる

 

毎日10分間、真面目に腹筋をしているとします。

それ自体は、とても良い運動習慣です。

でも、それ以外の時間はどうでしょうか。

 

朝から夕方までデスクワークでほとんど座っている。移動も車が中心。歩く時間も少ない。仕事が終わったら疲れてしまい、夕食後はソファで過ごすことが多い。

さらに、今の活動量に対して食事量が多かったり、夜になると間食が増えたりしている。

このような状態なら、腹筋を10分から20分へ増やすことだけが解決策とは限りません。

 

体脂肪の管理を考えるのであれば、腹筋だけではなく、食事、日常の活動量、筋力トレーニングなどを一緒に見ていく必要があります。

例えば、エレベーターではなく階段を使う。昼休みに10分歩く。近くの買い物なら歩いて行く。週2回は全身の筋力トレーニングを行う。

こうした小さな積み重ねも、立派な身体づくりです。

 

厚生労働省でも、成人に対して「今より少しでも多く身体を動かす」ことを基本に、歩行または同等以上の身体活動を1日60分以上、筋力トレーニングを週2〜3日行うことを推奨しています。

大切なのは、「今日は腹筋を何回した?」だけではなく、「今日一日、身体をどのくらい動かした?」という視点を持つことです。

 

お腹が出て見える原因は、脂肪だけとは限らない

 

ここも、50代の方にはぜひ知ってほしいところです。

鏡を見たときにお腹が前へ出ていると、「脂肪が増えた」と考えがちです。

もちろん、体脂肪が一つの原因になっていることはあります。

しかし、お腹の見え方に関係するのは脂肪だけではありません。

 

例えば、立っているときに腰を強く反っている。骨盤や肋骨の位置関係が崩れている。姿勢を良くしようとして胸を張りすぎている。呼吸をすると胸や肩ばかり動いている。

こうした姿勢や身体の使い方によっても、お腹が前へ出て見えることがあります。

例えば、反り腰気味の方が鏡を見て、「お腹が出ているから腹筋が弱いんだ」と考えたとします。

 

そこで毎日100回腹筋をする。

でも、トレーニングが終わって立ち上がると、また腰を大きく反って同じ姿勢になっている。

これでは腹筋の回数は増えていても、普段立っているときの身体の使い方は変わっていない可能性があります。

だからこそ、ぽっこりお腹を見たときに、すぐ「腹筋が弱い」と決めつけないことが大切です。

 

「腹筋」だけではなく、体幹全体の使い方を考える

 

一般的に「腹筋」と聞くと、仰向けになって上半身を起こすクランチのような運動を思い浮かべる方が多いと思います。

もちろん、それも腹部を鍛える一つの方法です。

ただし、私たちの日常生活では、腹直筋だけが単独で働いているわけではありません。

身体の中心部分では、横隔膜、腹横筋、多裂筋、骨盤底筋群なども関係しながら、呼吸をしつつ身体を安定させています。

その状態で腕や脚を動かします。

歩く。

階段を上る。

荷物を持つ。

しゃがむ。

立ち上がる。

こうした日常動作でも、体幹は常に関係しています。

 

つまり50代からの身体づくりでは、単純に「腹筋を縮める」だけではなく、「身体の中心を安定させながら手足を動かせるか」という視点も持ってほしいと思います。

 

例えばデッドバグやバードドッグは、体幹を安定させながら手足を動かす練習になります。

また、適切なフォームで行うスクワットやローイングなどでも、身体を安定させるために体幹は働きます。

「腹筋を鍛える=腹筋運動だけ」と考えなくてもいいのです。

 

お腹を変えたいからこそ、全身の筋肉を使う

 

「お腹を凹ませたいから腹筋をする」

これは、とても分かりやすい考え方です。

しかし、50代からの身体づくりでは、お腹だけではなく全身の筋肉を使うことも考えてみてください。

お尻、太もも、背中、胸、肩周辺、そして体幹。

こうした大きな筋肉を使いながら、身体全体を動かしていきます。

 

例えば、スクワットやヒップリフトで下半身を使う。ローイングで背中を使う。プッシュ系の運動で上半身を使う。そして体幹トレーニングを組み合わせる。

さらにウォーキングなどの日常的な身体活動も取り入れる。

厚生労働省でも、健康づくりのための筋力トレーニングでは、特定の部位だけに偏るのではなく、大きな筋群を全身まんべんなく鍛えることが紹介されています。

だから、腹筋100回だけを続けるよりも、「お腹が気になるからこそ、身体全体を使う」という考え方を持ってみてください。

 

食事は「減らす」より、まず今の食生活を知る

 

腹筋を頑張っているのに変わらないと、次にやりがちなのが極端な食事制限です。

「朝食を抜こう」

「炭水化物を全部やめよう」

「夕食はサラダだけにしよう」

こうした方法を考える方もいるかもしれません。

もちろん、体脂肪を減らしたいのであれば、食生活を無視することはできません。

ただ、食事は単純に減らせばいいというものでもありません。

 

肉、魚、卵、大豆製品などからたんぱく質を摂る。ご飯などの主食も必要に応じて取り入れる。野菜、きのこ、海藻、果物なども組み合わせる。

そして「何を食べれば痩せる?」と考える前に、まずは「今、自分はどのくらい食べている?」を知ることが大切です。

普段の食事だけではなく、間食、アルコール、甘い飲み物、週末の食事なども含めて一度振り返ってみる。

すると、腹筋とはまったく別のところに改善できるポイントが見つかることがあります。

 

体重が変わらない人ほど「見た目」と「動き」も確認する

 

50代になると、「体重は昔とそれほど変わっていないのに、身体のラインが変わった」と感じる方もいます。

だからこそ、体重だけで身体の変化を判断しないことも大切です。

 

例えば、ウエストを測る。月に一度、同じ条件で正面と横から写真を撮る。パンツの履き心地を確認する。

それだけではなく、スクワットで扱える重量、歩きやすさ、階段を上ったときの疲れ方なども身体の変化です。

体重が1kgしか変わっていなくても、身体のシルエットが変わることはあります。

 

反対に、体重だけが減っても「思っていた身体と違う」と感じることもあります。

50代からは、「何kg減った?」だけではなく、「身体がどう変わった?」という視点も持ってみてください。

 

お腹を凹ませたい50代が、まず始めたいこと

 

ここまで読むと、「腹筋だけではないことは分かった。でも、結局何をすればいいの?」と思うかもしれません。

難しく考える必要はありません。

 

まずは、全身を使った筋力トレーニングを週2回程度から始めてみる。

そして、普段ほとんど歩いていないのであれば、昼休みに10分歩く、夕食後に少し散歩するなど、日常の活動量を増やしてみる。

食事については、いきなり何かを禁止するのではなく、まず今の食生活を把握する。

そして鏡の前に横向きで立ち、腰を強く反っていないか、胸を張りすぎていないか、肋骨が前へ出ていないか、自然に呼吸できているかを確認してみる。

 

つまり、

腹筋を増やす前に、身体全体と生活全体を見る。

これがスタートです。

 

YAMATO355では「ぽっこりお腹=腹筋」とは決めません

 

名古屋・伏見のYAMATO355で、私、田中(ボディメンター)がお客様を見るときも、「お腹を凹ませたいんですね。では腹筋を30回やりましょう」とすぐには決めません。

まず姿勢を見ます。

呼吸を見ます。

肋骨と骨盤の位置を確認します。

体幹がどのように使われているのか。

股関節や足首は動いているのか。

左右差はないか。

スクワットをするとどう動くのか。

歩いているときはどうなのか。

さらに、必要であれば食事や日常の活動量、睡眠なども確認します。

例えば、立っているとお腹が前へ出て見える方がいたとします。

そこで姿勢や呼吸を確認する。

必要なアプローチをする。

体幹を使った運動をする。

そして、もう一度立ってもらう。

 

評価 → アプローチ → 運動 → 再評価。

身体がどう変わったのかを確認します。

私はこれを「身体の答え合わせ」だと考えています。

 

お客様を「お腹痩せメニュー」に当てはめるのではなく、なぜその方のお腹が今そう見えているのかを考える。

そして、その方に必要な方法を一緒に探していく。

50代からの身体づくりでは、こうした考え方がとても大切だと思っています。

 

公的機関の情報も確認しておきましょう

厚生労働省の「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」では、成人について「今より少しでも多く身体を動かす」ことを基本とし、歩行または同等以上の身体活動を1日60分以上、筋力トレーニングを週2〜3日行うことなどが推奨されています。

また、座りっぱなしの時間が長くなりすぎないようにすることも重要です。

つまり、健康的な身体づくりは「腹筋だけ」ではありません。

筋トレをする。

歩く。

普段から身体を動かす。

食生活を整える。

しっかり休む。

そして、それを継続する。

身体全体、生活全体から考えていきましょう。

厚生労働省「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」

 

よくある質問

腹筋を毎日100回すればお腹は凹みますか?

腹筋運動によって腹部の筋肉を鍛えることはできます。ただし、「腹筋100回=腹部の脂肪が落ちる」というわけではありません。お腹を凹ませることが目的なら、腹筋だけではなく、全身の運動や食生活、普段の活動量も確認する必要があります。

50代のぽっこりお腹には何をすればいいですか?

全身の筋力トレーニング、ウォーキングなどの身体活動、食生活、睡眠などを総合的に考えてみましょう。また、姿勢や身体の使い方によってお腹が前へ出て見えている場合もあるため、姿勢や呼吸を確認することも一つです。

ぽっこりお腹は腹筋が弱いからですか?

腹筋や体幹機能が関係している可能性はありますが、それだけとは限りません。体脂肪、食事、活動量、姿勢、骨盤や肋骨の位置など、複数の要素から考える必要があります。

腹筋運動はやらなくてもいいですか?

腹筋運動が無意味ということではありません。腹部の筋力や持久力を高める目的では有効な選択肢になります。ただし、「お腹を凹ませる」という目的なら、腹筋だけに限定しないことが大切です。

 

まとめ|腹筋を増やす前に「なぜお腹が出ている?」を考える

 

50代になって、腹筋をしているのにお腹が凹まない。

そんなときに、「まだ努力が足りない」「明日から腹筋を100回やろう」と考える必要はありません。

一度、自分の身体全体を見てみてください。

体脂肪はどうだろう。

普段どれくらい歩いているだろう。

全身の筋トレはできているだろうか。

食生活はどうだろう。

睡眠は取れているだろうか。

立ったときの姿勢や呼吸はどうだろう。

こうして一つずつ見ていくと、「腹筋が足りない」以外の原因が見えてくるかもしれません。

腹筋運動が悪いわけではありません。

でも、

お腹を凹ませるための答えが、必ず腹筋の中にあるとは限りません。

50代からの身体づくりは、「気になる場所だけを鍛える」から、**「なぜそこが気になる身体になっているのかを見る」**へ。

腹筋を100回増やす前に、一度、自分の身体を見てみる。

それが、「頑張っているのに変わらない」から抜け出す第一歩になるかもしれません。

YAMATO355 田中(ボディメンター)

田中をもっと知って下さい

田中雄也

2026.09.19 / 更新日:2026/09/19

【50代 筋トレ 何分】1回30分でも効果ある?初心者の目安を解説

田中ボディメンターが50代の筋トレフォームを確認する様子

 

50代の筋トレは何分やれば効果がある?

 

「筋トレって1時間くらいやらないと意味がない?」

「仕事が忙しくて30分しか時間が取れない」

「50代から筋トレを始めるなら何分くらいがいい?」

こうした質問をよくいただきます。

最初に結論からいうと、

「○分やれば必ず効果が出る」という決まった時間はありません。

 

50代の筋トレ初心者なら、まずは1回20〜30分程度でも十分スタートできます。

 

なぜなら、筋トレで重要なのは、

何分やったか

だけではないからです。

 

どんな種目をした?

どのくらいの負荷だった?

何回・何セット行った?

フォームはどうだった?

週に何回できた?

少しずつ負荷を上げている?

こうした要素によってトレーニングの刺激は変わります。

 

極端に言えば、

なんとなく1時間筋トレするより、目的を持って20〜30分行う。

そのほうが、その人にとって適切な場合もあります。

 

「筋トレ30分では短すぎる」は本当?

「せっかくジムへ行くなら1時間やらないと」

と思っている方もいます。

でも、筋トレは、

長時間やればやるほど効果が高くなる

という単純なものではありません。

 

厚生労働省の「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」でも、成人には筋力トレーニングを週2〜3日行うことが推奨されていますが、「1回必ず○分」という一律の時間は示されていません。個人差を踏まえて強度や量を調整し、可能なものから取り組むことが基本とされています。

 

つまり、

「30分しかないから今日はやめよう」

ではなく、

「30分あるから、今日は必要なトレーニングをやろう」

でいいのです。

初心者なら20〜30分から始めてもいい

50代で、

これまでほとんど運動していなかった。

久しぶりに筋トレを再開する。

ジムへ通うのが初めて。

という方なら、最初から60〜90分やる必要はありません。

 

例えば30分なら、

5分:ウォーミングアップ
20分:筋力トレーニング
5分:身体の確認・クールダウン

という組み方もできます。

 

筋トレ部分では、

スクワット。

ヒップリフト。

ローイング。

プッシュ系種目。

体幹トレーニング。

などから、目的や身体の状態に合わせて数種目を選ぶ。

 

これだけでもトレーニングは成立します。

大切なのは、

30分の中で何をしたか。

です。

 

20分と60分では60分のほうが効果的?

 

これも一概には言えません。

例えばAさん。

週1回。

60分。

毎回かなり頑張る。

でも忙しくて翌週は行けない。

 

一方Bさん。

1回30分。

週2回。

3か月継続する。

 

この場合、

単純に、

「60分やったAさんのほうが効果的」

とは判断できません。

 

筋トレは1回のイベントではなく、

一定期間、適切な刺激を積み重ねるもの

だからです。

 

50代からの身体づくりでは、

「今日何分頑張った?」

より、

「今月何回続けられた?」

という視点も持ってみてください。

 

筋トレ時間より重要①「負荷」

 

例えば、

スクワットを10分やったとします。

でも、

身体にとって簡単すぎるスクワットをずっと続けるのと、

適切な負荷でフォームを保ちながら行うのでは、

同じ10分でも内容は違います。

 

身体は同じ刺激に少しずつ適応していきます。

 

最初は自重スクワット10回で大変だった。

↓

楽にできるようになった。

↓

回数を少し増やす。

↓

ダンベルを持つ。

↓

種目を調整する。

このように、

身体の変化に合わせて刺激も変える

ことが重要です。

 

「30分やったからOK」

ではなく、

その30分が今の身体にとって適切な刺激だったか?

を考えましょう。

 

② 回数よりフォーム

 

特に50代から筋トレを始める方には、

時間以上にフォームを大切にしてほしいと思っています。

例えばスクワット。

20回やることだけを目標にすると、

最初はきれいだったのに、

疲れてくる。

↓

膝が内側へ入る。

↓

腰が大きく反る。

↓

左右どちらかへ体重が寄る。

↓

最後は勢いで立つ。

それでも、

「20回達成!」

となってしまいます。

でも重要なのは、

20回できたかではなく、20回をどう動いたか。

 

場合によっては、

フォームが崩れた20回より、

丁寧な8回を2セット。

こちらのほうが適切です。

 

50代からは、

時間を消化するトレーニングではなく、身体を使うトレーニング

を意識してみてください。

 

③ 「何分」より「週何回」

筋トレの効果を考えるとき、

1回の時間だけではなく、

頻度

も重要です。

 

厚生労働省では、成人の筋力トレーニングを週2〜3日行うことを推奨しています。筋力や身体機能などへの健康効果を示した研究でも、週2〜3日のプログラムが多く採用されていたとしています。

 

例えば初心者なら、

火曜日:30分
土曜日:30分

という始め方でも構いません。

慣れてきたら、

火曜日:下半身+背中。

木曜日:胸+体幹。

土曜日:全身。

という方法もあります。

 

逆に、

日曜日に90分だけ頑張る。

↓

筋肉痛が強い。

↓

翌週は行かない。

となってしまうなら、時間を短くして継続できる方法を考えたほうがいいでしょう。

 

④ 筋トレだけで1日の運動を終わらせない

 

「30分筋トレしたから、残りの時間はずっと座っていていい」

ということでもありません。

健康づくりという視点では、

筋トレ+日常の身体活動

の両方が大切です。

 

厚生労働省は成人について、歩行または同等以上の身体活動を1日60分以上、筋力トレーニングを週2〜3日行い、座りっぱなしの時間が長くなりすぎないよう推奨しています。

 

この「60分」は筋トレを60分するという意味ではありません。

通勤。

買い物。

家事。

ウォーキング。

階段。

なども含めた身体活動です。

 

だから、

週2回30分筋トレ+普段からよく歩く。

という組み合わせも考えられます。

 

50代なら「短時間でも全身」を意識する

 

時間が限られている方ほど、

一つの筋肉だけを延々と鍛えるより、

大きな筋肉を使う基本動作

を組み合わせる方法があります。

 

例えば、

下半身

スクワット

お尻

ヒップリフト

背中

ローイング

胸

チェストプレス・腕立て系

体幹

デッドバグなど

こうした種目を身体の状態に合わせて組み合わせます。

特に初心者なら、

種目をたくさん増やすことより、基本的な動きを覚えること

を優先してもいいでしょう。

 

厚生労働省も、筋トレでは特定の部位だけに偏らず、大きな筋群を全身まんべんなく鍛えることを紹介しています。

30分しかない日の筋トレ例

例えば運動初心者なら、

ウォーミングアップ:5分

軽いウォーキング。

関節を動かす。

呼吸を整える。

↓

スクワット:12〜15回×2セット

↓

ローイング:12〜15回×2セット

↓

ヒップリフト:12〜15回×2セット

↓

プッシュ系:12〜15回×2セット

↓

体幹トレーニング

↓

身体の確認

という流れも一例です。

 

ただし、

「50代なら全員これをやればいい」

というメニューではありません。

膝が痛い方。

腰に不安がある方。

肩が上がりにくい方。

運動経験がある方。

まったく運動していなかった方。

では、必要な種目も負荷も変わります。

だからこそ、

 

時間よりも個別性

が重要です。

「汗をかいた時間」で効果を判断しない

50代の方から、

「今日は1時間やったから効きました」

「汗をいっぱいかいたから痩せますよね?」

と言われることがあります。

 

でも、

汗の量=筋トレの効果

ではありません。

筋肉を増やしたいなら、

適切な筋肉へ負荷をかける。

少しずつ負荷を調整する。

栄養を摂る。

休養する。

睡眠を取る。

そして継続する。

こうした要素を含めて考える必要があります。

 

トレーニング時間だけ長くして、

睡眠時間を削る。

食事を極端に減らす。

疲労が抜けないまま毎日トレーニングする。

これでは本末転倒です。

【50代 筋肉をつける】今からでも遅くない!必要な3つの習慣

 

「30分で足りない」と思ったら時間ではなく内容を見る

 

30分の筋トレを1〜2か月続けた。

でも、

「最近あまり変わらない」

という場合。

すぐに、

30分 → 60分

へ増やす必要はありません。

まず、

重量は変わった?

回数は変わった?

フォームは良くなった?

セット数は適切?

種目は目的に合っている?

食事は?

睡眠は?

普段の活動量は?

を確認してみます。

もしかすると必要なのは、

時間を増やすことではなく、トレーニング内容を変えること

かもしれません。

 

YAMATO355では「今日は60分だから60分運動させる」とは考えません

 

名古屋・伏見のYAMATO355で、私、田中(ボディメンター)がお客様を見るときも、

「60分コースなので、60分間ずっと筋トレしましょう」

とは考えていません。

大切なのは、

その方の身体に今、何が必要なのか。

です。

例えばスクワットをする。

↓

前ももばかり疲れる。

↓

そのまま回数を増やすのではなく、

足首。

股関節。

骨盤。

呼吸。

体幹。

左右差。

などを確認する。

↓

必要なアプローチをする。

↓

もう一度スクワット。

↓

動きを再確認する。

このように、

評価 → アプローチ → 運動 → 再評価

を行います。

パーソナルトレーニングで評価が重要な理由|怪我予防と結果を変える

身体を確認して。

必要なことをして。

もう一度確認する。

この流れがあれば、意味のある時間になります。

反対に、

何も考えずマシンを1時間回るだけなら、

「1時間やった」という達成感だけ

になってしまう可能性もあります。

 

私は、

お客様を60分のメニューに当てはめるのではなく、その方に必要な方法を一緒に探す。

これが50代以降の身体づくりでは特に重要だと考えています。

 

公的機関の情報も確認しておきましょう

厚生労働省の「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」では、成人に対して筋力トレーニングを週2〜3日行うことを推奨しています。また、個人差を踏まえて強度や量を調整し、可能なものから取り組むことが基本です。

さらに厚生労働省は、健康づくり目的の筋トレについて、時間が長くなりすぎると逆効果となる可能性もあるため「やりすぎ」に注意するよう説明しています。

 

つまり、

「長時間やればやるほど健康になる」

ではありません。

 

50代からは、

時間 × 負荷 × フォーム × 頻度 × 回復

をセットで考えることが重要です。

厚生労働省「筋力トレーニングについて」

 

よくある質問

 

Q. 50代の筋トレは1回何分がおすすめですか?

決まった時間はありません。初心者なら、まず20〜30分程度から始める方法があります。重要なのは時間そのものより、目的に合った種目・負荷・フォーム・頻度です。

 

Q. 10分の筋トレでも意味がありますか?

「10分だから意味がない」とは言えません。運動習慣がない方なら、短時間から始めて継続することにも意味があります。厚生労働省も「今より少しでも多く身体を動かす」ことを基本メッセージとしています。

 

Q. 50代は週何回筋トレすればいいですか?

健康づくりの目安として、厚生労働省では成人に筋トレを週2〜3日行うことを推奨しています。運動初心者は体力や疲労を見ながら無理なく始めましょう。

 

Q. 1時間できるなら1時間やったほうがいいですか?

必ずしもそうではありません。目的、運動経験、種目数、負荷、回復状態によって適切な時間は変わります。時間を延ばすことより、現在の内容が適切かを確認することが先です。

 

まとめ|50代の筋トレは「何分?」より「何をした?」

 

50代から筋トレを始めるとき、

「何分やれば効果がありますか?」

と考えるのは自然です。

一つのスタートラインとして、

初心者なら1回20〜30分程度。

そこから始めても構いません。

 

ただし、本当に大切なのは、

① 適切な負荷になっている?
② フォームは崩れていない?
③ 全身をバランスよく使っている?
④ 週2回程度は継続できている?
⑤ 食事・睡眠・回復はできている?

ということ。

50代の身体づくりは、

1回90分頑張って終わり

ではありません。

30分。

週2回。

3か月。

半年。

1年。

と積み重ねていく。

そして、

階段が楽になった。

重い荷物を持てるようになった。

姿勢が変わった。

スーツや洋服が似合うようになった。

疲れにくくなった。

そんな変化につなげていく。

だから、

「今日は30分しかできない」ではなく、「今日は30分も身体のために使える」。

50代からは、

長くやることより、

必要なことを、正しく、続けること。

それが10年後、20年後の身体をつくっていきます。

 

YAMATO355 田中(ボディメンター)

田中をもっと知って下さい

田中雄也

2026.09.18 / 更新日:2026/09/18

【食欲の秋 食欲コントロール】科学的に整える5つの方法

食欲の秋 食欲コントロールの科学を解説するイメージ

 

食欲の秋に負けない「食欲コントロール」の科学

 

秋になると、

「最近やたらお腹が空く」

「夕食を食べたのに甘いものが欲しくなる」

「夏より食べる量が増えた」

「せっかく痩せたのに秋になると戻ってしまう」

こんな経験はありませんか?

だから、

「食欲の秋だから仕方ない」

と諦めてしまう方もいます。

 

反対に、

「食べちゃダメ」

「炭水化物は禁止」

「間食しない」

と必死に我慢する方もいます。

 

でも、今回一番伝えたいのは、

食欲は“意志の強さ”だけで決まっているわけではない

ということです。

私たちの食欲には、

胃腸。

脳。

食欲に関係するホルモン。

食事内容。

睡眠。

運動。

そして目の前にある食べ物などの環境。

さまざまな要素が関係しています。

 

つまり、

食欲をコントロールする=空腹を根性で我慢すること

ではありません。

食欲が暴れにくい生活を作る。

これが重要です。

 

そもそも「食欲」はどうやって決まる?

 

私たちは、

「胃が空っぽだから食べる」

だけではありません。

身体の中では、さまざまな情報が脳へ送られています。

その一つとして知られているのが、

グレリン

です。

グレリンは食欲に関係するホルモンで、食事のタイミングや空腹感などに関与しています。

一方、食事をすると消化管などから、

GLP-1。

CCK。

PYY。

など、食欲や満腹感に関係するさまざまなシグナルが生じます。

 

さらに、

食べ物を見た。

匂いを嗅いだ。

いつもお菓子を食べる時間になった。

ストレスがたまった。

などでも「食べたい」は起こります。

 

つまり、

食欲=胃袋の問題

ではないのです。

脳・胃腸・生活習慣・環境が関係する複雑な仕組みです。

 

だから、

「食欲がある自分は意志が弱い」

と責める必要はありません。

むしろ、

なぜ今、食べたくなっているのか?

を考えてみましょう。

「お腹が空いた」と「食べたい」は少し違う

食欲をコントロールするうえで、ぜひ覚えてほしい考え方があります。

それが、

空腹と食欲を分けること。

例えば、

夕食から5時間経って、

お腹が鳴る。

エネルギーが欲しい。

何を食べても美味しそう。

これは身体的な空腹に近い状態です。

 

一方、

夕食を食べた直後なのに、

テレビでケーキを見る。

↓

「ケーキ食べたい」

ということもあります。

この場合、

身体が本当にエネルギー不足なのか?

それとも、

目・匂い・習慣・感情によって「食べたい」が起きたのか?

を一度考えてみます。

食欲をゼロにする必要はありません。

まず、

「今のこれは空腹?それとも食べたい?」

と確認する。

これだけでも食行動を客観的に見やすくなります。

 

食欲コントロール① まず「たんぱく質」を抜かない

 

食欲を整えるうえで、最初に確認したいのが、

たんぱく質です。

肉。

魚。

卵。

納豆。

豆腐。

乳製品。

などです。

 

研究では、たんぱく質量を増やした食事が、短期的な満腹感の増加や空腹感の低下に関連することが示されています。ただし、長期的な食欲への影響については研究結果が十分に一致しているわけではありません。

 

だから、

「たんぱく質を食べれば絶対に食欲がなくなる」

という話ではありません。

それでも、

朝はパンだけ。

昼は麺だけ。

夕方に猛烈にお腹が空く。

という方なら、

毎食にたんぱく質源があるか

を確認してみる価値があります。

 

例えば朝食なら、

ご飯+納豆+卵。

パン+ヨーグルト+卵。

昼なら、

ご飯+魚。

ご飯+鶏肉。

そば+卵や豆腐。

など。

食欲を我慢する前に、

必要な栄養をちゃんと食べる。

ここから始めてみてください。

 

② 食物繊維を「魔法の食材」にしない

 

野菜。

きのこ。

海藻。

豆類。

果物。

全粒穀物。

などから摂れる食物繊維も、食事を整えるうえで重要です。

 

ただし、

「食物繊維を食べれば必ず食欲が抑えられる」

と考えるのは少し単純です。

 

食物繊維と満腹感を調べた研究では、種類によって結果が異なり、すべての食物繊維で一貫して食欲や摂取エネルギーが減少しているわけではありません。一方、オーツ麦やライ麦など一部の穀物由来食物繊維では、満腹感に好ましい影響が示された研究もあります。

 

だから私は、

「この食材を食べれば痩せる」

ではなく、

食事全体を整える

という考え方をおすすめします。

 

例えば、

ご飯。

焼き魚。

具だくさん味噌汁。

納豆。

野菜。

果物。

こうした食事なら、

たんぱく質も。

炭水化物も。

食物繊維も。

さまざまな栄養素を組み合わせることができます。

 

③ 食欲が爆発するまで食事を我慢しない

 

「秋は太りたくない」

↓

朝食を抜く。

↓

昼も軽くする。

↓

夕方に猛烈にお腹が空く。

↓

お菓子を食べる。

↓

夕食も食べる。

↓

「また食べすぎた……」

これは珍しい流れではありません。

 

そこで翌日、

「昨日食べすぎたから今日はもっと減らそう」

となる。

すると、また強い空腹が来る。

つまり、

食べすぎ → 極端に減らす → 強い空腹 → また食べすぎる

という流れになってしまいます。

食欲コントロールで大切なのは、

空腹を限界まで我慢できる人になることではありません。

限界になる前に、

必要な食事を摂ることです。

特に筋トレをしている方が、

「痩せたいから食べない」

を続けるのはおすすめしません。

身体づくりでは、

食べない技術ではなく、必要なものを適切に食べる技術

を身につけましょう。

 

④ 睡眠を削って食欲だけ抑えようとしない

 

「夜になると食欲が止まらない」

という方は、

食事だけではなく、

睡眠

も確認してみてください。

食欲と睡眠は完全に別々のものではありません。

睡眠不足と食欲・摂食行動の関係については多く研究されており、食欲に関係するホルモンや報酬系、食べ物の選択など複数の経路が関係すると考えられています。

だから、

夜更かし。

↓

睡眠不足。

↓

翌日疲れている。

↓

夕方に甘いものが欲しくなる。

↓

「自分は意志が弱い」

と単純に考えないことです。

食欲を整えたいなら、

何を食べるかと同時に、何時に寝ているか

も確認してみましょう。

 

⑤ 「食べない」より食べる環境を変える

 

食欲には環境も影響します。

例えば、

机の上にお菓子がある。

冷蔵庫を開ければデザートが見える。

テレビを見ながら毎晩お菓子を食べる。

コンビニへ行くと必ずスイーツコーナーを見る。

こうした環境の中で、

「絶対食べない!」

と毎日戦う。

これは大変です。

 

だから、

意志力だけで勝負しない。

例えば、

お菓子を机の上に置かない。

大袋から直接食べない。

食べるなら小皿へ出す。

空腹状態で買い物へ行かない。

テレビを見ながら食べる習慣を見直す。

など。

食欲をなくすのではなく、

無意識に食べ続ける状況を減らす。

これも立派な食欲コントロールです。

 

「甘いものが食べたい」を完全禁止しない

 

ダイエットを始めると、

「甘いものは禁止!」

にする方もいます。

でも、

月曜日:我慢。

火曜日:我慢。

水曜日:我慢。

木曜日:我慢。

金曜日:我慢。

土曜日:

「もう無理!」

となって大量に食べる。

そして、

「自分はダメだ」

と落ち込む。

これでは食事が苦しくなります。

 

食欲コントロールは、

食べたいものを一生禁止することではありません。

例えば、

今日は栗のスイーツを楽しむ。

その代わり、

袋を開けたままダラダラ食べ続けない。

座って味わって食べる。

食べ終わったら終わり。

このように、

「食べない」ではなく「どう食べるか」

を考える方法もあります。

秋の味覚を楽しむことと、身体づくりは両立できます。

 

筋トレは「食べた罰」にしない

 

秋に食べすぎた翌日、

「昨日食べたから今日はランニング1時間」

「ケーキを食べたからスクワット100回」

という考え方をする方もいます。

でも私は、

運動を食べた罰にしてほしくありません。

 

筋トレには、

筋力を維持・向上する。

日常動作を支える。

身体機能を維持する。

など、身体づくりとしての役割があります。

「食べたから消費する」

だけではなく、

これからの身体を作るために運動する。

この考え方のほうが、長期的には続けやすいと思います。

 

秋におすすめしたい「1日の食欲安定パターン」

 

難しいことをする必要はありません。

例えば朝。

ご飯+卵+納豆+味噌汁

昼。

ご飯+魚または肉+野菜+汁物

夕方。

本当に空腹なら、

ヨーグルト+果物

など。

夜。

ご飯+魚・肉・豆腐+野菜やきのこ+汁物

そして、

秋のスイーツを食べたい日には、

「食べてはいけない」

ではなく、

量を決めて楽しむ。

 

ポイントは、

空腹を極端に作らない。

毎食たんぱく質源を入れる。

野菜・豆・きのこ・海藻なども組み合わせる。

極端に炭水化物を抜かない。

食べたいものを完全禁止しない。

です。

 

「食欲が止まらない」ときに確認したい5つ

 

何か食べたくなったら、

すぐに、

「我慢!」

ではなく、

一度この5つを確認してみてください。

 

① 最後の食事から何時間経った?

本当に身体的な空腹かもしれません。

 

② 前の食事にたんぱく質はあった?

パンだけ、麺だけになっていませんか?

 

③ 食事量を減らしすぎていない?

ダイエット中ほど確認してください。

 

④ 昨夜は眠れた?

食事以外の生活も見てみます。

 

⑤ 本当に空腹?それとも目の前にあるから食べたい?

 

ここまで確認してから、

「何を食べる?」

を考える。

これだけでも、

食欲に振り回される → 食欲を観察する

へ変わっていきます。

 

YAMATO355では「食べすぎ=意志が弱い」とは考えません

 

名古屋・伏見のYAMATO355で、私、田中(ボディメンター)が身体づくりをサポートするときも、

「食べすぎていますね。もっと我慢してください」

だけでは考えません。

まず、

普段何を食べている?

朝食は?

昼食は?

夕食は何時?

たんぱく質は?

仕事中の間食は?

睡眠時間は?

普段どれくらい歩く?

筋トレは?

どんなときに食欲が強くなる?

を確認します。

 

例えば、

夜にお菓子を食べてしまう。

↓

意志が弱い。

ではなく、

朝食がほとんどない。

↓

昼も軽い。

↓

仕事が忙しい。

↓

夕方にはかなり空腹。

↓

帰宅すると食欲が爆発する。

という流れかもしれません。

だったら、

夜のお菓子だけを禁止するより、

朝・昼の食事から見直したほうがいい

可能性があります。

身体も同じです。

食事も同じです。

評価 → アプローチ → 実践 → 再評価。

「何を禁止する?」

ではなく、

「なぜ今こうなっている?」

を一緒に探していく。

 

これがボディメンターとして大切にしている考え方です。

パーソナルトレーニングで評価が重要な理由|怪我予防と結果を変える

 

公的機関の情報も確認しておきましょう

厚生労働省の情報でも、体重管理では極端な制限を前提とするのではなく、自分の食生活を把握することが重要とされています。食事記録をつけることで「いつ・どんな状況で・何を食べたか」を可視化し、課題を見つける方法も紹介されています。

これは食欲コントロールにも応用できます。

例えば1週間だけ、

時間/食べたもの/空腹度/そのときの気分

を記録してみる。

すると、

「15時になると必ず食べている」

「睡眠不足の日に間食が増える」

「昼食が少ない日は夜に食べすぎる」

など、

自分のパターンが見えてくるかもしれません。

厚生労働省「肥満・メタボリックシンドローム予防の食事」

 

よくある質問

 

Q. 秋になると本当に食欲は増えるのですか?

「秋だから誰でも必ず食欲が増える」と断定できるほど単純ではありません。食欲には食事内容、睡眠、活動量、環境、食べ物への刺激など多くの要因が関係します。「秋だから仕方ない」ではなく、自分の生活の変化を確認してみましょう。

 

Q. 食欲を抑える食べ物はありますか?

一つの食品だけで食欲を完全にコントロールすることはできません。たんぱく質は短期的な満腹感を高める可能性がありますが、長期的な影響には不確実性もあります。食事全体を整えることが重要です。

 

Q. 食物繊維をたくさん食べれば空腹になりませんか?

食物繊維の種類によって満腹感への影響は異なり、すべての食物繊維で食欲が抑えられるわけではありません。野菜・豆類・穀類などを含めた食事全体として取り入れることをおすすめします。

 

Q. 秋に太らないためには炭水化物を抜いたほうがいいですか?

炭水化物を完全に禁止する必要はありません。筋トレや日常活動を行ううえでもエネルギーは必要です。特定の栄養素だけを極端に避けるより、食事量や食事全体のバランス、活動量を確認しましょう。

 

まとめ|食欲を「抑える」のではなく「整える」

 

食欲の秋。

だから、

食欲と戦う。

ではありません。

食欲が強くなったときは、

① たんぱく質は摂れている?
② 食事量を減らしすぎていない?
③ 食物繊維を含む食品も摂れている?
④ 睡眠は足りている?
⑤ 食べたくなる環境になっていない?

を確認してみてください。

 

食欲は、

敵ではありません。

身体から届いている一つの情報です。

問題なのは、

空腹を感じることではなく、

そのたびに無意識で食べること。

そして、

食べてしまった自分を責めて、

翌日極端に食事を減らすこと。

秋の味覚も楽しんでいい。

栗も。

さつまいもも。

新米も。

スイーツも。

身体づくりで大切なのは、

「一生我慢できる食事」を作ることではなく、「一生続けられる食べ方」を身につけること。

 

この秋は、

食欲に「勝つ」のではなく、

食欲を理解して、上手につき合える身体づくり

を始めてみてください。

YAMATO355 田中(ボディメンター)

田中をもっと知って下さい

田中雄也

2026.09.17 / 更新日:2026/09/17

【YouTube 運動 効果ない】動画を実践して身体が変わらない理由

田中ボディメンターがトレーニングフォームを評価する様子

 

YouTubeを見ながら運動しても身体が変わらない理由

 

「毎日YouTubeを見ながら運動しているのに痩せない」

「スクワットを続けているけど、お尻が変わらない」

「腹筋動画を1か月続けたけど、お腹が変わらない」

こんな経験はありませんか?

 

YouTubeを開けば、

「1日5分」

「これだけでOK」

「寝ながらできる」

「お腹痩せ」

「お尻に効く」

など、たくさんの運動動画が見つかります。

 

無料ですぐ始められるので、運動習慣を作るきっかけとしてはとても便利です。

そして最初にお伝えしたいのは、

YouTubeで運動すること自体が悪いわけではありません。

自宅トレーニングでも、適切な負荷と継続があれば筋力向上などは期待できます。

問題は、

「動画と同じ運動をしている=自分に必要な運動ができている」

とは限らないことです。

身体を変えるために重要なのは、

何の動画を見たかより、その運動を自分の身体でどう行えているか。

ここに大きな違いがあります。

 

理由① 動画はあなたの身体を見てくれない

 

これが一番大きな違いです。

YouTubeのトレーナーは、

画面の向こうからあなたのフォームを見ることができません。

例えば動画で、

「スクワットを20回やりましょう!」

と言われたとします。

でも実際の身体は、

足首が動きにくい。

股関節が使いにくい。

膝が内側へ入る。

腰を大きく反っている。

左右で体重のかけ方が違う。

かもしれません。

それでも動画は、

「あと10回!」

「あと5回!」

と進んでいきます。

 

つまり、

動画は運動を教えてくれても、あなたの身体の状態までは評価してくれない。

ここが対面指導との大きな違いです。

 

理由② 「同じスクワット」でも身体の使い方は違う

 

例えば、2人が同じスクワット動画を見ていたとします。

 

Aさんは、

足首が動く。

股関節も使える。

体幹が安定している。

お尻を使いながらしゃがめる。

 

一方Bさんは、

足首が動きにくい。

股関節がうまく使えない。

腰を反ってしゃがむ。

前ももばかり疲れる。

動画上では、

2人とも同じ「スクワット20回」。

でも身体の中で起きていることは同じとは限りません。

 

だから、

「動画と同じ回数やった」

だけでは判断できないのです。

重要なのは、

何回やったかではなく、どう動いたか。

です。

 

理由③ 「効いている感覚」だけで判断している

 

YouTubeトレーニングでは、

「ここに効いていればOK!」

と言われることがあります。

もちろん、感覚は一つの参考になります。

でも、

「効いている=適切に動けている」

とは限りません。

 

例えばローイング。

背中を鍛えているつもりなのに、

肩がパンパンになる。

腕ばかり疲れる。

腰を反らないと引けない。

こんなことがあります。

反対に、

「背中に効いている感じがよく分からない」

としても、目的に合った動作ができているケースもあります。

 

筋肉の感覚だけでフォームの良し悪しを判断するのではなく、

関節がどう動いているか。
身体がどう連動しているか。
目的の動作ができているか。

まで見る必要があります。

 

理由④ 自分に合った負荷になっていない

 

もう一つ多いのが、

負荷がずっと同じ。

というケースです。

例えば、

「1日5分のお尻トレ」

を3か月続けている。

最初は、

「きつい!」

と感じていた。

でも1か月後には楽になった。

それでも、

同じ種目。

同じ回数。

同じ負荷。

をずっと続ける。

身体は刺激に適応していきます。

 

そのため、目的に応じて、

回数。

セット数。

重量。

チューブの強さ。

動作の難易度。

などを少しずつ調整する必要があります。

「動画を続けているのに変わらない」

という場合、

努力不足ではなく、身体がその刺激に慣れている

可能性も考えられます。

 

理由⑤ 「痩せる動画」だけでは体脂肪は決まらない

 

特に注意したいのが、

「お腹痩せ5分」

「下腹部をなくす運動」

「脚痩せトレーニング」

といった動画です。

お腹の筋肉を動かしたからといって、その部分の脂肪だけが狙って落ちると考えるのは適切ではありません。

 

身体を引き締めたいのであれば、

筋力トレーニングだけではなく、

食事
日常の身体活動
ウォーキングなどの有酸素運動
睡眠
生活習慣

まで含めて考える必要があります。

 

例えば、

毎日「お腹痩せ5分」をやっている。

でも、それ以外は一日中座っている。

食事量が目的に合っていない。

睡眠時間が短い。

という状態なら、

動画をもう1本追加することが最初の解決策とは限りません。

 

理由⑥ 「苦手な動き」を回数で解決しようとしている

 

ここは特に大切です。

例えば、

スクワットをすると前ももばかり疲れる。

そこで、

「まだお尻が弱いんだ」

と考えて、

スクワットを30回から50回へ増やす。

でも実際には、

足首が動きにくい。

股関節をうまく使えていない。

体幹が安定していない。

という可能性もあります。

 

その状態で回数だけ増やしても、

同じ動作を50回繰り返しているだけ

になるかもしれません。

ローイングでも同じです。

胸椎や肩周辺の動きが不足している。

↓

引こうとすると腰を反る。

↓

背中ではなく腰や腕で代償する。

↓

「背中に効かない」

↓

さらに回数を増やす。

これでは、

頑張るほど目的から離れてしまう

場合があります。

だから、苦手な種目ほど、

「もっとやる」

ではなく、

「なぜこの動きになる?」

を確認することが大切です。

 

理由⑦ 自分の変化を「再評価」していない

 

YouTubeトレーニングで意外と抜けやすいのが、

再評価です。

例えば、

1か月スクワットを続けた。

では、

最初と比べて、

しゃがみやすくなった?

左右差は減った?

重量は増えた?

階段は楽になった?

ウエストは変わった?

姿勢は変わった?

疲れにくくなった?

こうした変化を確認していますか?

動画を、

見る。

↓

やる。

↓

翌日また違う動画を見る。

だけになってしまうと、

「自分の身体がどう変化したか」

が分からなくなります。

身体づくりでは、

運動する → 確認する → 修正する

という流れが重要です。

 

YouTubeは「悪い」のではなく使い方が重要

 

ここまで読むと、

「じゃあYouTubeトレーニングは意味がないの?」

と思うかもしれません。

そんなことはありません。

YouTubeには、

運動を始める。

自宅で身体を動かす。

運動習慣を作る。

新しい種目を知る。

といった大きなメリットがあります。

実際、2026年に更新された米国スポーツ医学会(ACSM)のレジスタンストレーニング指針でも、ジムでの伝統的なトレーニングだけでなく、自重・ゴムバンド・自宅で行うトレーニングでも筋力や筋肥大、身体機能への効果が得られると整理されています。さらに、一律のプログラムではなく、目的や安全性などに合わせた個別化と継続性が重要だとしています。

つまり問題は、

YouTubeか、パーソナルか

という二択ではありません。

YouTubeを使いながら、

自分に必要な運動を選べているか。
適切なフォームでできているか。
負荷を調整できているか。
変化を確認できているか。

ここがポイントです。

 

自宅トレーニングで確認したい5つ

 

YouTubeを見ながら運動している方は、次の5つを確認してみてください。

① 目的

痩せたい?

筋肉をつけたい?

姿勢を整えたい?

体力をつけたい?

目的によって運動内容は変わります。

 

② フォーム

動画の人を見るだけではなく、自分のフォームを鏡やスマートフォンで確認してみましょう。

 

③ 左右差

スクワットや片脚運動で、右と左に違いはないでしょうか。

 

④ 負荷

3か月前とまったく同じ内容になっていないでしょうか。

 

⑤ 変化

1か月前と比べて何が変わったでしょうか。

体重だけではなく、

写真。

ウエスト。

筋力。

回数。

歩きやすさ。

疲れにくさ。

なども比較します。

「何の動画をやればいい?」より先に確認してほしいこと

「おすすめのYouTube動画を教えてください」

という質問もあります。

でも私は、その前に、

「今の身体はどうなっている?」

を確認してほしいと思っています。

 

例えば、

お尻を鍛えたい。

だからスクワット動画。

ではなく、

スクワットをしてみる。

↓

前ももばかり疲れる。

↓

なぜ?

↓

足首?

股関節?

骨盤?

体幹?

フォーム?

と考える。

ここが身体づくりでは重要です。

 

種目を探す前に、身体を見る。

これだけでも運動の考え方は大きく変わります。

 

YAMATO355では「何をやる?」より「なぜそう動く?」を見る

 

名古屋・伏見のYAMATO355で、私、田中(ボディメンター)がお客様を見るときも、

「お腹を引き締めたいんですね。では腹筋をやりましょう」

「お尻を鍛えたいんですね。ではスクワットをやりましょう」

とは、すぐに決めません。

まず、

姿勢。

呼吸。

骨盤。

体幹。

股関節。

足首。

肩甲骨。

左右差。

スクワット。

片脚立ち。

歩き方。

などを確認します。

 

例えば、

スクワットをする。

↓

前ももばかり使う。

↓

股関節や足首などを評価する。

↓

必要なアプローチを行う。

↓

もう一度スクワットする。

↓

「さっきよりしゃがみやすい」

このように、

評価 → アプローチ → 運動 → 再評価

を行います。

私はこれを、

「身体の答え合わせ」

だと考えています。

 

YouTube動画では、

「今日はスクワット20回!」

で終わります。

でも身体づくりでは、

その20回で身体がどう反応したのか?

まで見ることが大切です。

 

お客様をトレーニングメニューに当てはめるのではなく、

その方の身体に必要な方法を一緒に探していく。

これがYAMATO355で大切にしている考え方です。

 

公的機関の情報も確認しておきましょう

厚生労働省の「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」では、成人・高齢者ともに筋力トレーニングを週2〜3日行うことが推奨されています。また、個人差を踏まえて強度や量を調整し、可能なものから取り組むことが基本方針です。

つまり、

「YouTubeで毎日30分やればいい」

という一律の正解があるわけではありません。

年齢。

体力。

運動経験。

目的。

身体の状態。

などによって、適切な内容や負荷は変わります。

厚生労働省「筋力トレーニングについて」

 

よくある質問

 

Q. YouTubeの筋トレでも身体は変わりますか?

自宅での自重運動やバンドなどを使ったトレーニングでも、適切な内容・負荷・継続があれば筋力などの改善は期待できます。重要なのは「YouTubeだから効かない」ではなく、自分の目的や身体に合った内容になっているかです。

 

Q. 毎日YouTubeで筋トレしたほうが早く変わりますか?

毎日強い筋力トレーニングをする必要はありません。厚生労働省では成人・高齢者とも筋トレを週2〜3日行うことを推奨しています。

 

Q. YouTubeでスクワットをしていますが、お尻に効きません。

回数不足とは限りません。フォームや足首・股関節の動き、体幹、負荷など複数の要因が考えられます。回数を増やす前に、自分の動きを一度確認してみましょう。

 

Q. パーソナルトレーニングとYouTubeの一番の違いは?

動画は同じ情報を多くの人へ届けられる一方、対面指導では本人の動きをその場で確認し、目的や状態に応じて種目・フォーム・負荷などを調整できます。

 

まとめ|身体を変えるのは「動画」ではなく、自分に合った運動

YouTubeを見ながら運動しても身体が変わらないとき、

「もっと頑張らないと」

と考える必要はありません。

一度、

① 自分の身体に合っている?
② 正しい動作ができている?
③ 負荷は変化している?
④ 食事・睡眠・日常活動は?
⑤ 以前と比べて何が変わった?

を確認してみてください。

YouTubeは非常に便利です。

でも、

動画はあなたの身体を見てくれません。

同じスクワット20回でも、

身体の使い方は一人ひとり違います。

だからこそ、

「何をやるか」だけではなく「自分がどう動いているか」。

そして、

運動 → 確認 → 修正 → 再評価。

この繰り返しが大切です。

動画を次々と探す前に、

一度、自分の身体を見てみる。

それが、

「頑張っているのに変わらない」から抜け出す第一歩

かもしれません。

YAMATO355 田中(ボディメンター)

田中をもっと知って下さい

田中雄也

2026.09.16 / 更新日:2026/09/16

【60代 運動不足】頑張りすぎてはいけない理由と正しい始め方

田中ボディメンターが60代の運動初心者をサポートする様子

 

運動不足の60代が最初から頑張りすぎてはいけない理由

 

「最近、体力が落ちた気がする」

「そろそろ運動しないとまずい」

「健康のためにジムへ行こうと思っている」

60代になると、自分の体力や足腰について考える機会が増えてきます。

 

そこで多いのが、

“今まで運動していなかった分を取り戻そう”と、最初から頑張りすぎること。

 

例えば、

いきなり1時間歩く。

毎日スクワット50回。

週4〜5回ジムへ行く。

昔できていた運動をそのまま再開する。

こうした始め方です。

気持ちはとても分かります。

でも、運動不足だった60代の方ほど、

最初に頑張りすぎないこと

が大切です。

 

なぜなら、運動は

「1回頑張ること」より「続けられること」

のほうが大切だからです。

 

今回は、運動不足の60代が最初から頑張りすぎてはいけない理由と、安全に続けるための始め方を解説します。

 

理由① 筋肉より先に「身体全体」が疲れてしまうから

 

運動不足が続いていた方が急に運動量を増やすと、

筋肉だけではなく、

関節。

腱。

心肺機能。

バランス。

神経系。

疲労回復。

など、身体全体に負担がかかります。

 

例えば、

「脚を強くしたいからスクワットを30回やる」

という場合でも、実際には脚の筋肉だけを使っているわけではありません。

足首。

膝。

股関節。

骨盤。

体幹。

呼吸。

などが連動しています。

 

そのため、

筋肉が頑張れるかどうかだけでなく、その運動を安全に受け止められる身体か

を見る必要があります。

 

最初から回数を増やすより、

まずは5回。

身体の反応を見る。

問題なければ少し増やす。

このくらいで十分です。

 

理由② 強い筋肉痛や疲労で「運動=つらい」になりやすい

 

運動を久しぶりにすると、

翌日に筋肉痛が出ることがあります。

多少の筋肉痛自体は珍しいことではありません。

 

ただ、

階段を下りるのもつらい。

立ち上がるのが大変。

2〜3日身体が重い。

仕事や家事に支障が出る。

というほどやってしまうと、

次の運動が嫌になります。

 

そして、

「やっぱり運動は自分には無理」

となってしまう。

これが一番もったいないです。

60代からの運動では、

翌日に普通の生活ができるくらいの余裕を残す

ことも大切です。

 

「もう少しできそう」

くらいで終わる。

最初はそれで構いません。

 

理由③ 昔の自分と比べてしまいやすいから

60代の方と話していると、

「昔はこれくらい平気だった」

「若い頃はスポーツをやっていた」

「以前は1時間くらい歩けた」

という話がよく出ます。

でも、

昔できていたことと、今の身体ができることは別です。

 

年齢だけの問題ではありません。

仕事。

生活習慣。

運動不足の期間。

体重変化。

睡眠。

怪我。

持病。

などによって、身体の状態は変わっています。

 

昔の記録を基準にしてしまうと、

今の身体には負荷が強すぎることがあります。

だから大切なのは、

「昔どれだけできたか」ではなく、「今どこから始めるか」。

 

60代の運動は、過去の自分に追いつく競争ではありません。

これからの身体をつくるためのスタートです。

 

理由④ フォームが崩れていても回数だけ増えてしまうから

 

運動初心者の方に多いのが、

回数が目標になってしまうこと。

例えば、

「スクワットを20回やる」

と決める。

最初の5回はきれい。

10回目から膝が内側へ入る。

15回目から腰を反る。

20回目は勢いで立つ。

それでも、

「20回できた!」

となります。

でも、本当に大切なのは、

何回やったかではなく、どう動けたか。

 

です。

5回を丁寧にできる。

これを2セット。

それでも十分なスタートです。

 

特に60代からは、

回数よりフォーム。

量より動きの質。

を優先したほうが長く続けやすくなります。

 

理由⑤ 痛みが出るまで我慢してしまうから

 

真面目な方ほど、

「少しくらい痛くても運動したほうがいい」

「年齢のせいだから仕方ない」

と我慢してしまうことがあります。

しかし、

痛みと“運動した感じ”は別です。

筋肉が疲れる感覚と、

膝。

腰。

股関節。

肩。

などの痛みは分けて考える必要があります。

 

運動中に強い痛みが出る。

動くたびに痛みが増える。

翌日以降も強く残る。

こうした場合は、

「もっと頑張れば慣れる」

ではなく、運動内容を見直しましょう。

 

また、

胸の痛み。

強い息切れ。

めまい。

突然のしびれや脱力。

などがある場合は、運動を中止して医療機関へ相談してください。

 

理由⑥ 3日頑張るより「3か月続ける」ほうが重要だから

 

運動を始めるときに考えてほしいのは、

「今日どこまでできるか」ではありません。

「3か月後も続けられているか?」

です。

 

例えば、

Aさん

初日:1時間ウォーキング
2日目:スクワット50回
3日目:筋肉痛
4日目:休む
翌週:やめる

Bさん

1週目:10分ウォーキング×3回
2週目:10〜15分
3週目:椅子の立ち座りを追加
4週目:少しずつ継続

身体づくりにつながりやすいのは、

後者です。

60代からの運動は、

100点を3日ではなく、60点を3か月。

このくらいの感覚で十分です。

 

最初は「10分」からでもいい

 

運動不足の60代が最初にやることは、

必ずしもジムで1時間トレーニングすることではありません。

例えば、

10分歩く。

これだけでもスタートです。

10分を続けて、

疲れすぎない。

膝や腰に問題がない。

翌日も元気。

となれば、

15分。

20分。

と増やせばいいのです。

 

最初から目標の運動量を全部達成しようとしないこと。

身体を運動に慣らす期間

を作りましょう。

 

自宅ならこの3つから始める

運動習慣がほとんどない方なら、まず次のような動きからでも構いません。

 

① 椅子から立つ

安定した椅子に座り、

立つ → ゆっくり座る。

まず5回程度。

余裕があれば少しずつ増やします。

立つ・座るという日常動作そのものを練習できます。

 

② かかと上げ

壁や安定した椅子につかまり、

かかとを上げる → 下ろす。

まず5〜10回。

ふくらはぎや足首周辺を使います。

 

③ 5〜10分歩く

いきなり距離を伸ばさず、

自宅周辺を5〜10分。

身体の反応を確認します。

「もっと歩ける」

くらいで終わっても大丈夫です。

運動後に元気が残っていることも成功

と考えてください。

 

「毎日やらないと意味がない」は間違い

 

運動を始めると、

「毎日やらないと効果がない」

と思ってしまう方がいます。

でも、最初から毎日頑張る必要はありません。

例えば、

月曜日:10分歩く
火曜日:休む
水曜日:椅子の立ち座り+歩く
木曜日:休む
金曜日:10〜15分歩く

このようなスタートでもいいのです。

 

運動習慣がない方の場合、

まずは、

「運動する日」を生活に入れること

自体が大きな一歩です。

 

運動量を増やす目安は「翌日」

 

運動量を増やすときに見てほしいのが、

翌日の身体です。

翌朝、

普通に起きられる。

脚が極端に重くない。

関節に強い痛みがない。

いつもの生活ができる。

「また運動してもいいな」と思える。

 

この状態なら、少しずつ増やしていくことができます。

反対に、

翌日まで強い疲労が残る。

歩くのがつらい。

痛みが出る。

仕事や家事に影響する。

のであれば、運動量を一度戻してみましょう。

 

その日の達成感だけではなく、翌日の身体まで見る。

 

これが60代の運動では大切です。

「きついほど効果がある」わけではない

ここはぜひ覚えておいてほしいところです。

運動すると、

汗をたくさんかいた。

息が上がった。

筋肉痛になった。

すると、

「今日は効いた!」

と思いやすいですよね。

 

しかし、

つらさ=効果

ではありません。

例えばスクワットでも、

フォームが崩れた30回より、

身体をコントロールできた5〜10回のほうが、その方には適切な場合があります。

 

運動後に倒れ込むほどやるより、

「次回もやろう」と思える余裕を残す。

60代からの運動では、このくらいがちょうどいいことも多いです。

 

YAMATO355では「まず運動させる」ではなく「まず今の身体を見る」

 

名古屋・伏見のYAMATO355で、私、田中(ボディメンター)が運動不足の60代のお客様を見るときも、

「運動不足なのでスクワットを30回やりましょう」

とは考えません。

まず、

椅子から立てるか。

しゃがめるか。

片脚で支えられるか。

足首は動くか。

股関節は動くか。

呼吸はどうか。

体幹は安定しているか。

左右差はあるか。

歩くときの姿勢はどうか。

などを確認します。

そのうえで、

今の身体に合う運動量

を決めます。

 

そして、

評価 → アプローチ → 運動 → 再評価。

身体の変化を確認しながら進めていきます。

運動不足だからといって、

いきなり運動量を増やすことが正解とは限りません。

 

むしろ、

「どこまでなら無理なくできるか」を知ること

が最初のトレーニングだと私は考えています。

 

公的機関の情報も確認しておきましょう

厚生労働省の「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」でも、高齢者については、個人差を踏まえながら**「今より少しでも多く身体を動かす」**という考え方が示されています。

高齢者では、歩行または同等以上の身体活動を1日40分以上、筋力・バランス・柔軟性などを含む多要素な運動を週3日以上、筋力トレーニングを週2〜3日行うことが目安として示されています。

ただし、これは、

「明日から必ず40分歩きましょう」

という意味ではありません。

 

現在ほとんど動いていない方であれば、

5分。

10分。

椅子から5回立つ。

というところから始めてもいいのです。

最終的な目安と、

今の自分が最初にやる量

は分けて考えましょう。

 

厚生労働省「高齢者の身体活動・運動」

 

よくある質問

Q. 運動不足の60代は最初に何分歩けばいいですか?

現在の体力によりますが、ほとんど運動していない方なら5〜10分程度から始めても構いません。翌日の疲労や関節の状態を見ながら徐々に増やしましょう。

 

Q. 60代は毎日運動したほうがいいですか?

最初から毎日強い運動をする必要はありません。ウォーキングなどの軽い身体活動と筋力トレーニング、休養を組み合わせながら継続することが大切です。

 

Q. 筋肉痛があるときも運動したほうがいいですか?

軽い筋肉痛なら身体の状態に合わせて軽く動ける場合もありますが、強い痛みや動作への支障がある場合は無理をせず休みましょう。関節の痛みは筋肉痛と分けて考える必要があります。

 

Q. 60代から運動を始めても遅くありませんか?

遅くありません。重要なのは、現在の身体の状態に合った運動から始めることです。最初から無理をせず、少しずつ継続していきましょう。

 

まとめ|60代の運動は「頑張る」より「続ける」

 

運動不足の60代が最初から頑張りすぎてはいけない理由は、

① 身体が運動量に慣れていない
② 強い疲労で続かなくなる
③ 昔の身体と今の身体は違う
④ フォームより回数を優先しやすい
⑤ 痛みを我慢してしまいやすい
⑥ 3日頑張るより3か月続けることが大切

だからです。

最初は、

10分歩く。

椅子から5回立つ。

かかと上げを10回する。

これでも十分です。

 

むしろ、

「これだけでいいの?」

くらいのところから始めてください。

そして、

来週もやる。

来月もやる。

3か月後も続いている。

そこから少しずつ身体は変わっていきます。

 

60代からの運動で大切なのは、

今日頑張り切ることではありません。

70代。

80代になったときも、

自分で立つ。

自分で歩く。

買い物へ行く。

旅行を楽しむ。

行きたい場所へ自分の足で行く。

そのために、

今の身体が無理なく続けられる一歩から始めること。

これが、60代からの運動習慣で最も大切なことだと思います。

YAMATO355 田中(ボディメンター)

田中をもっと知って下さい

 

 

田中雄也

2026.09.15 / 更新日:2026/09/15

【50代 お尻 筋トレ】今からでも鍛えられる?初心者向けに解説

田中ボディメンターが50代女性のお尻のトレーニングを指導する様子

 

 

50代からでもお尻の筋肉は鍛えられる?

 

「最近、お尻が下がってきた気がする」

「パンツを履いたときの後ろ姿が変わった」

「階段を上ると脚が疲れる」

「50代から筋トレを始めても、お尻は変わる?」

こうした悩みを持っている50代の方もいると思います。

結論からいうと、

50代からでも、お尻の筋肉を鍛えることはできます。

 

「もう50代だから遅い」と諦める必要はありません。

そして、お尻を鍛えるメリットは、

ヒップアップだけではありません。

 

歩く。

立ち上がる。

階段を上る。

片脚で身体を支える。

こうした日常動作にも、お尻周辺の筋肉が関わっています。

だから50代からのお尻トレーニングは、

「後ろ姿をきれいにする+これからも動ける身体をつくる」

という両方の意味を持っています。

 

そもそも、お尻にはどんな筋肉がある?

 

「お尻」と一言でいっても、一つの筋肉だけではありません。

代表的なのが、

大臀筋
中臀筋
小臀筋

です。

大臀筋

お尻の大部分を占める大きな筋肉です。

 

股関節を伸ばす動作などに関係するため、

立ち上がる。

階段を上る。

しゃがんだところから立つ。

といった動作でも働きます。

 

中臀筋・小臀筋

 

身体の横側に位置し、股関節や骨盤の安定に関係します。

例えば歩いているときは、

右脚で身体を支える。

↓

左脚で身体を支える。

という片脚支持を繰り返しています。

そのため、お尻の筋肉は、

身体を動かすだけでなく、支える役割

も持っています。

 

50代からお尻を鍛えるメリット① 後ろ姿が変わる

 

50代女性から特に多いのが、

「お尻の位置が下がった気がする」

という悩みです。

お尻の見た目には、筋肉だけでなく体脂肪や皮膚、骨格、姿勢などさまざまな要素が関係します。

 

そのため、

「この種目をすれば必ずヒップアップする」

とは言い切れません。

ただし、お尻の筋肉に適切な負荷をかけ、継続してトレーニングすることは、身体づくりの一つの方法になります。

特に、

体重だけを落とす

ことに集中しすぎないことが大切です。

 

体重計の数字だけではなく、

パンツを履いたときのシルエット。

横から見た姿。

後ろ姿。

身体の写真。

なども定期的に比較してみましょう。

 

メリット② 立つ・階段・歩く動作にも関係する

お尻は「見た目のためだけの筋肉」ではありません。

例えば椅子から立ち上がるとき。

股関節を曲げた状態から身体を起こしていきます。

階段を上るときも、

片脚で身体を支えながら身体を上へ運びます。

歩行でも、お尻周辺の筋肉は身体を支えたり、股関節を動かしたりするために働きます。

 

つまり、

50代のお尻トレーニングは、60代・70代の生活にもつながる

ということです。

今は、

「お尻の形を変えたい」

から始めてもいいと思います。

でも、その筋肉が10年後、

自分の足で行きたい場所へ行くための筋肉

にもなります。

 

メリット③ 片脚で身体を支える力につながる

 

お尻の筋肉を考えるうえで、ぜひ意識してほしいのが、

片脚で身体を支えること。

歩くとき。

階段を上るとき。

ズボンを履くとき。

小さな段差を越えるとき。

日常生活では、意外と片脚になる瞬間があります。

 

そのため、

両脚でスクワットができるか?

だけではなく、

片脚になったときに骨盤や身体をコントロールできるか?

も確認したいポイントです。

ただし、片脚でふらつくからといって、

「中臀筋が弱い!」

とすぐに決めることはできません。

足部。

足首。

股関節。

体幹。

バランス。

なども関係するからです。

 

50代のお尻トレーニング① ヒップリフト

 

初心者が自宅で始めやすいのが、

ヒップリフトです。

仰向けになります。

膝を曲げます。

足裏を床につけます。

そこから、

お尻をゆっくり持ち上げる。

↓

ゆっくり戻す。

まずは、

8〜10回程度

からでも構いません。

このとき注意したいのが、

「お尻を高く上げること」を目的にしないこと。

高く上げようとして腰を大きく反ってしまえば、狙っている動きとは変わってしまう可能性があります。

お尻やもも裏にどのような感覚があるか。

腰に違和感がないか。

左右差はないか。

を確認しながら行いましょう。

 

② スクワット

 

次は、

スクワット。

お尻だけでなく下半身全体を使う基本的なトレーニングです。

ただ、

50代から筋トレを始める方が、

「お尻に効かせるために深くしゃがまなきゃ」

と無理をする必要はありません。

最初は、

椅子に座る → 立つ

でも構いません。

ポイントは、

足裏が安定しているか。

膝に痛みがないか。

股関節を使えているか。

腰を反りすぎていないか。

左右差が大きくないか。

などを見ることです。

「スクワット10回できた」より、「どう10回できたか」。

50代からはフォームも大切にしてみてください。

 

③ ステップアップ

 

日常生活につなげやすいのが、

ステップアップ

です。

低い段差に片脚を乗せて、身体を持ち上げます。

階段を上る動作に近いトレーニングです。

ただし最初は、

必ず安定した場所で行いましょう。

高い台を使う必要もありません。

ポイントは、

勢いだけで上がらない。

膝だけで頑張らない。

身体が左右へ大きく倒れない。

こと。

片脚で身体を支えながら股関節を使う練習になるため、ヒップリフトから少し進んだトレーニングとして取り入れられます。

 

④ 慣れたら片脚種目へ

 

さらに慣れてきたら、

スプリットスクワット。

ランジ。

片脚のヒップリフト。

なども選択肢になります。

ただし、

「お尻を鍛えるならランジをやればいい」

ということではありません。

片脚種目になると、

筋力だけでなく、

バランス。

足首。

股関節。

体幹。

左右差。

などの影響がより出やすくなります。

そのため、初心者の場合は、

両脚で安定して動く → 片脚で支える

という順番で進めると分かりやすいでしょう。

 

「お尻に効かない」とき、回数を増やす前に確認してほしいこと

 

スクワットを30回やった。

でも、

「前ももばかり疲れます」

という方がいます。

そこで、

「じゃあ50回やりましょう」

と回数を増やしても、解決するとは限りません。

例えば、

足首が動きにくい。

股関節をうまく使えていない。

骨盤や体幹をコントロールしにくい。

フォームが目的と合っていない。

という可能性もあります。

 

だから、

「効かない=回数が足りない」

と考える前に、

なぜ今の動きになっているのか?

を確認することが大切です。

これは50代以降のトレーニングでは特に意識してほしいポイントです。

 

お尻を鍛えるなら「コア」も大切

 

お尻とコアは、別々に考えないほうが分かりやすい場合があります。

例えばスクワット。

下半身が動いている間、体幹は身体を支えています。

ランジ。

片脚で身体を支えるため、身体の中心が安定していることも重要です。

歩行。

左右の脚を交互に動かしながら、体幹も連動します。

つまり、

お尻の筋肉を上手に使うためにも、身体の中心を安定させながら股関節を動かすこと

が重要です。

 

腹筋をガチガチに固めるというより、

安定しながら動ける身体

を目指します。

【コアが強い人の特徴】40代・50代女性におすすめの鍛え方

 

週何回やればいい?

 

50代で筋トレ初心者なら、

まずは週2回程度から始める方法があります。

例えば、

火曜日

ヒップリフト 8〜10回×2
スクワット 5〜10回×2

土曜日

ヒップリフト 8〜10回×2
ステップアップ 左右5〜8回×2

という程度からでも構いません。

慣れてきたら、

回数。

セット数。

負荷。

種目。

などを少しずつ調整します。

重要なのは、

最初から毎日100回やらないこと。

筋肉をつけるには、

トレーニング。

食事。

回復。

を組み合わせることが大切です。

【50代 筋肉をつける】今からでも遅くない!必要な3つの習慣

 

50代からは「お尻を鍛える」より「お尻を使える身体」に

 

私はここが今回一番伝えたいところです。

筋トレを検索すると、

「お尻に効く最強種目5選」

のような情報がたくさん出てきます。

もちろん種目を知ることも大切です。

 

でも、

その種目をやれば誰でも同じようにお尻を使えるとは限りません。

ヒップリフトをして腰が疲れる。

スクワットをして前ももばかり疲れる。

ランジをすると膝が痛い。

このような状態なら、

「お尻をもっと追い込む」より先に確認すること

があるかもしれません。

 

50代からは、

お尻を鍛える

だけでなく、

お尻を使える身体をつくる。

この視点を持ってみてください。

 

YAMATO355では「お尻が弱いからスクワット」とは決めません

名古屋・伏見のYAMATO355で、私、田中(ボディメンター)が50代のお客様を見るときも、

「お尻を鍛えたいんですね。ではスクワットしましょう」

だけでは進めません。

まず、

姿勢。

呼吸。

骨盤。

体幹。

股関節。

足首。

片脚立ち。

スクワット。

左右差。

歩き方。

などを確認します。

例えばスクワットで前ももばかり使っていた方が、

股関節へのアプローチをしたあとに、もう一度スクワットする。

すると、

「さっきよりお尻を使いやすい」

と感じることがあります。

 

そこで、

評価 → アプローチ → 運動 → 再評価。

身体の答え合わせをします。

「お尻を鍛えたい」という目的は同じでも、必要なアプローチは一人ひとり違います。

お客様を種目に当てはめるのではなく、

その方がお尻を使いやすい身体を一緒につくっていく。

これが、50代から安全にトレーニングを続けるためにも大切だと考えています。

 

公的機関の情報も確認しておきましょう

厚生労働省の「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」では、成人に対して筋力トレーニングを週2〜3日行うことが推奨されています。

また、筋トレはお尻だけに限定するのではなく、胸・背中・上肢・腹部・臀部・下肢など、大きな筋群を全身まんべんなく鍛えることが勧められています。

つまり、

「お尻を変えたいから毎日お尻だけ」

ではなく、

お尻。

脚。

背中。

胸。

体幹。

なども含めた全身の筋力トレーニングの中で、お尻をしっかり鍛えていく。

この考え方がおすすめです。

厚生労働省「筋力トレーニングについて」

 

よくある質問

 

Q. 50代からでもお尻は大きくできますか?

筋力トレーニングによって臀部の筋肉へ適切な刺激を与えることはできます。ただし、見た目の変化にはトレーニング経験、食事、体脂肪、体格、継続期間などによる個人差があります。

 

Q. お尻を鍛えるならスクワットだけでいいですか?

スクワットは有効な選択肢ですが、それだけである必要はありません。ヒップリフトやステップアップ、片脚種目などを身体の状態に合わせて組み合わせられます。

 

Q. 毎日お尻を鍛えたほうが早く変わりますか?

毎日強く追い込む必要はありません。初心者なら週2回程度から始め、身体の回復を確認しながら負荷や頻度を調整してみましょう。

 

Q. スクワットをすると前ももばかり疲れるのはなぜですか?

フォーム、身体の使い方、股関節や足首の動きなど複数の要素が考えられます。「お尻が弱い」と決めつけず、一度フォームや身体の状態を確認することをおすすめします。

 

まとめ|50代からでも、お尻は鍛えられる

50代からでも、お尻の筋肉を鍛えることはできます。

まずは、

① ヒップリフト
② スクワット
③ ステップアップ
④ 慣れたら片脚種目

と段階的に進めてみましょう。

ただし、

お尻を鍛える=お尻の種目をたくさんやる

ではありません。

大切なのは、

お尻を使える身体をつくること。

足部。

足首。

股関節。

骨盤。

コア。

そしてお尻。

身体は全部つながっています。

そして50代からお尻を鍛える理由は、ヒップアップだけではありません。

好きなパンツをきれいに履く。

後ろ姿に自信を持つ。

階段を楽に上る。

旅行先をたくさん歩く。

そして60代、70代になっても自分の足で動き続ける。

「見た目を変えたい」から始めたお尻の筋トレが、10年後の自分を支える筋肉になる。

そう考えると、50代は決して遅くありません。

むしろ、

これからの身体をつくり始めるには、今が一番早いタイミングです。

YAMATO355 田中(ボディメンター)

田中をもっと知って下さい

田中雄也

2026.09.14 / 更新日:2026/09/14

【60代 自分の足で歩く】80代まで歩き続けるために必要な筋肉

田中ボディメンターが60代の歩行を評価する様子

 

60代から「自分の足で歩き続ける」ために必要な筋肉

 

「最近、歩くスピードが遅くなった」

「階段で脚が疲れる」

「何もないところでつまずくことが増えた」

「旅行へ行っても、以前ほど歩けなくなった」

60代になると、このような身体の変化を感じる方もいると思います。

 

そこで、

「脚の筋肉をつけなきゃ」

とスクワットを始める方も多いでしょう。

もちろん筋力トレーニングは大切です。

しかし、70代・80代になっても自分の足で歩き続けるためには、

「太ももだけを鍛える」では不十分です。

 

歩くという動作では、

お尻
太もも
ふくらはぎ
すね
足部
体幹

などが連動しています。

 

そして、筋力だけでなく、

バランス・関節の動き・身体全体の連動

も重要です。

 

今回は「歩くために必要な筋肉」という視点から、60代から意識したい身体づくりについて解説します。

 

① お尻の筋肉|身体を前へ運ぶ土台

まず重要なのが、

お尻の筋肉です。

代表的なのが大臀筋や中臀筋です。

大臀筋は股関節を伸ばす動きなどに関わり、立ち上がる・階段を上るといった動作でも働きます。

中臀筋など股関節周辺の筋肉は、歩行時に片脚になったときの骨盤や身体の安定にも関係します。

考えてみると、歩いている時間の中には、

右脚で身体を支える → 左脚で支える

という片脚支持の瞬間が繰り返しあります。

 

そのため、

「両脚でスクワットができる」

だけでなく、

片脚になったときに身体を安定させられるか

も重要です。

 

お尻を鍛えるなら、

ヒップリフト。

椅子からの立ち上がり。

安全な場所での片脚立ち。

などから始める方法があります。

 

② 太ももの筋肉|立つ・座る・階段を支える

 

次に、

太ももの筋肉。

特に大腿四頭筋は膝を伸ばす動きに関わります。

 

椅子から立つ。

階段を上る。

しゃがんで立つ。

こうした日常動作にも重要です。

そのため、

「最近、椅子から立つときに手を使うようになった」

「階段で脚が疲れやすくなった」

という場合、下肢の筋力や動作を一度確認してみてもいいでしょう。

 

ただし、

立ちにくい=大腿四頭筋が弱い

と単純には決められません。

 

足首。

股関節。

骨盤。

体幹。

バランス。

なども関係します。

ここが、60代からの身体づくりで大切なポイントです。

 

③ もも裏|脚を後ろへ運ぶ動きを支える

 

太ももの前側だけではありません。

太ももの後ろ側にある、

ハムストリングス

も股関節や膝の動きに関係しています。

歩く動作では、

前へ脚を出す。

地面に着く。

身体がその脚の上を通過する。

後ろへ蹴り出す。

そして次の一歩へ。

という連続した動きが起こっています。

 

だから、

「前ももを鍛えれば歩ける」

というわけではありません。

身体の前側と後ろ側を含め、下半身全体を使えることが重要です。

ヒップリフトなどは、お尻とともにもも裏を使う練習として取り入れやすい種目です。

 

④ ふくらはぎ|最後の一歩を支える

 

歩くために意外と見落とされるのが、

ふくらはぎです。

歩行では足が地面についたあと、身体を前方へ進めて次の一歩につなげていきます。

このとき足首周辺やふくらはぎの筋肉も働きます。

簡単なトレーニングなら、

カーフレイズ(かかと上げ)

があります。

壁や安定した椅子につかまり、

かかとをゆっくり上げる。

↓

ゆっくり下ろす。

まず10回程度。

これだけでも構いません。

ただし、回数だけではなく、

右と左で差はないか。

足首に痛みはないか。

バランスを大きく崩さないか。

も確認しましょう。

 

⑤ すね・足首・足部|「つまずかない」ためにも重要

 

「最近、何もないところでつまずく」

という60代の方には、

すね・足首・足部

にも注目してほしいと思います。

歩くときは、足を前へ運ぶだけではありません。

つま先が床へ引っかからないように足首をコントロールし、着地したあとも身体を支える必要があります。

例えば、すね側にある前脛骨筋は足首を上げる動きに関係します。

 

ただし、

つまずく=前脛骨筋が弱い

とも限りません。

 

股関節で脚を持ち上げにくい。

歩幅が小さい。

姿勢が変化している。

バランスが低下している。

視覚や神経系など別の要因がある。

こうした可能性もあります。

 

急につまずくことが増えた、片側だけ脚が上がりにくい、しびれ・脱力などを伴う場合は、「筋力低下だろう」と自己判断せず、医療機関へ相談してください。

 

⑥ コア|歩くためには「脚以外」も重要

 

そして忘れてほしくないのが、

コア(体幹)です。

歩いているとき、脚だけが動いているわけではありません。

右脚が前へ出る。

反対側の腕が振られる。

骨盤や胸郭が動く。

その中で身体の中心をコントロールしています。

体幹の安定には、

横隔膜。

腹横筋。

多裂筋。

骨盤底筋群。

なども関係します。

 

だから、

「歩けなくなってきた→脚だけ鍛える」

ではなく、

脚を動かせる土台として体幹がどう働いているか

も見ていくことが重要です。

 

コアが強いというのも、

お腹をガチガチに固められることではありません。

身体の中心を安定させながら、手足を動かせること。

歩行はまさに、その繰り返しです。

大切なのは「筋肉」ではなく筋肉同士の連動

 

ここまで、

お尻。

太もも。

もも裏。

ふくらはぎ。

すね。

コア。

と紹介しました。

 

ただ、今回一番伝えたいのは、

「どの筋肉が一番重要?」だけで考えないことです。

歩く動作は、一つの筋肉だけでは成立しません。

 

例えば、

足が地面につく。

↓

足首・膝・股関節で身体を受け止める。

↓

片脚で身体を支える。

↓

身体を前へ運ぶ。

↓

反対側の脚を前へ出す。

これを無意識に繰り返しています。

つまり必要なのは、

筋肉の強さ+関節の動き+バランス+全身の連動。

だから、

「歩くために大腿四頭筋を鍛えましょう」

だけではなく、

実際にどう歩けているのかを見る

ことが大切です。

 

自宅ならこの3つから始める

 

60代で運動習慣がなかった方なら、難しい運動から始める必要はありません。

まずおすすめしたいのは次の3つです。

 

① 椅子から立つ

安定した椅子から、

ゆっくり立つ → ゆっくり座る。

まず5〜10回。

太ももだけでなく、お尻や体幹を使って立つ練習にもなります。

 

② かかと上げ

壁や椅子につかまり、

かかとを上げる → ゆっくり戻す。

10回程度から。

ふくらはぎや足首周辺を使います。

 

③ 片脚立ち

転倒しないよう、必ず壁や安定した椅子の近くで行います。

片脚を少し浮かせ、

まず5〜10秒程度。

左右を比較してみましょう。

ふらつくこと自体が「ダメ」なのではありません。

今の自分の身体を知ること

が目的です。

 

「毎日1万歩」だけではなく筋トレも組み合わせる

 

健康のために、

「毎日歩いているから大丈夫」

という方もいると思います。

歩くことはとても大切です。

しかし、60代以降の身体づくりでは、

歩く+筋力トレーニング+バランス

という視点を持ってみてください。

 

厚生労働省の「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」でも、高齢者には歩行などの身体活動だけでなく、筋力・バランス・柔軟性などを含む多要素な運動と筋力トレーニングが推奨されています。

 

歩くための身体を作るには、

歩く練習だけでなく、「歩く身体を支える機能」も維持する。

この考え方が大切です。

 

YAMATO355では「歩けない=脚が弱い」と決めません

名古屋・伏見のYAMATO355で、私、田中(ボディメンター)が60代のお客様を見るときも、

「脚が弱っていますね。スクワットしましょう」

とすぐには決めません。

まず、

歩幅。

歩くスピード。

左右差。

片脚での安定性。

足首。

膝。

股関節。

骨盤。

姿勢。

呼吸。

体幹。

などを確認します。

例えば、

足首へのアプローチをしたあとに歩く。

↓

「さっきより歩きやすい」

股関節を動かしたあとに歩く。

↓

「脚が前へ出やすい」

体幹を使う練習をしたあとに片脚立ちをする。

↓

「さっきより安定する」

このように、

評価 → アプローチ → 運動 → 再評価

を繰り返します。

 

いわば、

身体の答え合わせです。

「この筋肉が弱いから、この種目」

だけではなく、

なぜ今の歩き方になっているのか?

を一緒に探していく。

70代・80代になっても自分の足で歩くためには、この考え方が大切だと思っています。

 

公的機関の情報も確認しておきましょう

厚生労働省の高齢者向けガイドでは、個人差を踏まえて無理のない範囲から始めることを前提に、歩行または同等以上の身体活動を1日40分以上(約6,000歩以上)、筋力・バランス・柔軟性などを含む多要素な運動を週3日以上、さらに筋力トレーニングを週2〜3日行うことを推奨しています。

また、厚生労働省は、筋トレについて特定の部位だけでなく、胸・背中・上肢・腹部・臀部・下肢など、大きな筋群を全身まんべんなく鍛える考え方を示しています。

つまり、

「歩くためには脚だけ鍛えればいい」

ではありません。

歩く。

筋肉を鍛える。

バランスを保つ。

身体を動かす。

これらを組み合わせることが、これからの身体づくりにつながります。

厚生労働省「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」

 

よくある質問

 

Q. 60代は毎日何歩くらい歩けばいいですか?

厚生労働省では、高齢者について歩行または同等以上の身体活動を1日40分以上、約6,000歩以上に相当する量を推奨しています。ただし、現在ほとんど運動していない方が突然6,000歩を目指す必要はありません。「今より少しでも多く」から始めましょう。

 

Q. 歩くだけでも足腰は鍛えられますか?

歩くことは重要な身体活動ですが、60代以降は筋力トレーニングやバランス運動なども組み合わせることが推奨されています。

 

Q. スクワットだけやれば大丈夫ですか?

スクワットは有効な選択肢の一つですが、それだけですべてを補えるわけではありません。お尻・ふくらはぎ・体幹、バランス、実際の歩行なども含めて考えましょう。

 

Q. 何もないところでつまずくのは筋力低下ですか?

筋力が関係する場合もありますが、それだけとは限りません。急に増えた、片脚だけ動かしにくい、しびれや脱力などがある場合は医療機関へ相談してください。

 

まとめ|60代から鍛えたいのは「歩くためのチーム」

自分の足で歩き続けるために必要なのは、

① お尻
② 太もも
③ もも裏
④ ふくらはぎ
⑤ すね・足首・足部
⑥ コア

です。

でも、本当に重要なのは、

この6つをバラバラに考えないこと。

歩くときには、それぞれがチームのように連動します。

だから60代からは、

「どの筋肉を鍛えればいい?」

からもう一歩進んで、

「自分の身体は今、どう歩いている?」

を確認してほしいと思います。

筋トレの目的も、脚を太くすることだけではありません。

スーパーへ買い物に行く。

友人と出かける。

孫と遊ぶ。

旅行先を歩き回る。

自分で階段を上る。

そして70代・80代になっても、

「行きたい場所へ、自分の足で行く」。

そのための筋肉を、60代の今から少しずつ貯めていきましょう。

 

YAMATO355 田中(ボディメンター)

田中をもっと知って下さい

田中雄也

2026.09.13 / 更新日:2026/09/13

【50代 筋肉をつける】今からでも遅くない!必要な3つの習慣

 田中ボディメンターが50代の筋力トレーニングを指導する様子

 

50代から筋肉をつけるために必要な3つの習慣

 

「50代になって、身体が細くなってきた気がする」

「以前より疲れやすくなった」

「お尻や脚の筋肉が落ちてきた」

「今から筋トレを始めても筋肉はつくの?」

50代になると、自分の身体の変化を感じる機会が増えてきます。

 

でも、

「もう50代だから筋肉はつかない」

と諦める必要はありません。

 

大切なのは、若い頃のように勢いだけでトレーニングすることではなく、

筋肉がつきやすい生活を習慣にしていくこと。

そのために、まず押さえてほしいのが次の3つです。

① 筋肉に適切な刺激を与える
② 筋肉の材料とエネルギーを食事から摂る
③ 睡眠・休養で回復する

つまり、

筋トレ × 食事 × 回復。

50代からの身体づくりでは、この3つをセットで考えていきましょう。

 

習慣① 筋肉に「少しずつ強い刺激」を与える

 

一つ目は、

筋力トレーニングを習慣にすること。

筋肉をつけたいのであれば、ウォーキングだけではなく、筋肉へ負荷をかける運動も取り入れていきます。

例えば、

スクワット。

ヒップリフト。

ローイング。

チェストプレス。

ラットプルダウン。

などがあります。

ただし、

「筋肉をつける=毎日限界まで追い込む」

ではありません。

 

特に今まで運動習慣がなかった50代の方が、

月曜日:筋トレ
火曜日:筋トレ
水曜日:筋トレ
木曜日:筋肉痛で休む
金曜日:まだ身体が痛い
翌週:やめる

となってしまっては意味がありません。

 

最初は、

週2回程度から

でも構いません。

 

「10回×3セット」をやるだけでは身体は変わらない?

 

よく筋トレでは、

10回×3セット

と言われます。

もちろん一つの方法ですが、数字をこなすこと自体が目的にならないようにしましょう。

例えばスクワットを始めたとき、

10回でかなり大変だった。

↓

1か月後、同じ10回が簡単になった。

↓

それでも半年間まったく同じ内容。

これでは身体にとって刺激が変化しにくくなります。

そこで、

回数。

重量。

セット数。

動作の質。

種目。

などを身体の状態に合わせて少しずつ調整していきます。

昨日より少し重く。

先月より少し多く。

以前よりきれいなフォームで。

このように、

身体の適応に合わせて負荷を段階的に調整すること

が重要です。

 

ただし「重くする」前にフォームを確認する

 

ここが50代からの筋トレでは非常に大切です。

筋肉をつけたいから、

とにかく重量を上げる。

これだけになってはいけません。

例えばスクワットなら、

足首は動いているか。

股関節を使えているか。

膝の方向はどうか。

骨盤や体幹は安定しているか。

左右差はないか。

こうした部分も確認します。

フォームが崩れたまま重量だけを増やせば、狙った筋肉ではない場所に負担が集中することがあります。

 

50代からは、

「何kg持てた?」と同時に「どう動けた?」

を見る。

長くトレーニングを続けるためにも大切にしてほしいポイントです。

 

 

習慣② 筋肉をつけるために「ちゃんと食べる」

 

二つ目は、

食事です。

筋トレを頑張っているのに、身体がなかなか変わらない。

そんなとき、

トレーニングだけではなく食事も確認してみましょう。

筋肉の材料となるたんぱく質を摂ることは重要です。

例えば、

肉。

魚。

卵。

納豆。

豆腐。

乳製品。

などです。

プロテインを利用する方法もあります。

 

ただ、

「プロテインを飲んでいるから大丈夫」

とは限りません。

身体づくりでは、1杯のプロテインだけではなく、

1日を通して何を食べているか

を見ることが大切です。

 

たんぱく質だけではなく「エネルギー」も必要

 

筋肉をつけたい方が意外と見落とすのが、

食事量そのものです。

特に、

「お腹を出したくない」

「太るのが怖い」

という理由から、

朝はコーヒーだけ。

昼はサラダ。

夜は炭水化物を抜く。

でも筋トレは頑張る。

という生活になっている場合があります。

 

筋肉をつけるには、たんぱく質だけではなく、トレーニングや身体の活動を支えるエネルギーも必要です。

ご飯などの炭水化物も、活動を支える重要な栄養源です。

つまり、

「筋肉をつけたい=鶏胸肉とプロテインだけ」

ではありません。

主食。

主菜。

副菜。

果物や乳製品など。

普段の食事全体を整えていきます。

 

50代は「1食だけ大量」より毎日の食事を見る

例えば、

朝:コーヒーだけ。

昼:うどんだけ。

夜:肉を大量に食べる。

という食事より、

朝:卵や納豆。

昼:肉・魚・大豆製品など。

夜:魚・肉・豆腐など。

というように、毎日の食事の中でたんぱく質源を取り入れていく方法があります。

「筋トレ後30分以内にプロテインを飲まないと筋肉がつかない」

と焦るより、

朝・昼・夜を含めた1日の食事全体を確認する。

ここから始めてみてください。

【筋トレ後 食事】食べるべきもの・避けたいもの|初心者向け

 

習慣③ 筋肉をつけたいなら「休む」

 

そして三つ目。

意外と忘れられているのが、

回復です。

真面目な方ほど、

「もっと筋トレしないと」

「毎日やったほうが早く筋肉がつく」

と考えます。

 

しかし身体づくりは、

トレーニングだけで完結しません。

 

トレーニングで身体へ刺激を与える。

↓

食事で必要な栄養を摂る。

↓

睡眠・休養を取る。

↓

回復した状態で次のトレーニングを行う。

この循環を作っていきます。

 

だから筋肉をつけたいなら、

休むことも身体づくりの一部

と考えてください。

 

筋肉痛が強いほど効果があるわけではない

 

「翌日に筋肉痛がないと、昨日の筋トレは意味がなかったですか?」

これもよくある疑問です。

筋肉痛の強さだけでトレーニング効果を判断することはできません。

むしろ、

毎回歩けないほど筋肉痛になる。

仕事に支障が出る。

疲労が数日残る。

睡眠不足なのにトレーニングする。

という状態なら、負荷や頻度を見直したほうがいい場合があります。

 

特に50代は、

「どれだけ追い込んだか」ではなく、「次のトレーニングまで回復できているか」

も確認しましょう。

 

睡眠時間を削って筋トレしない

例えば、

夜遅くまで仕事。

22時から筋トレ。

帰宅して食事。

睡眠時間5時間。

翌朝から仕事。

これを毎日続けながら、

「もっと筋肉をつけたい」

と考える。

それなら、トレーニングをさらに追加する前に、

睡眠や生活リズムを確認する

ことも大切です。

 

身体づくりは、

筋トレの1時間だけではありません。

残りの時間に、

何を食べたか。

どれくらい動いたか。

何時間眠ったか。

どれくらい疲れているか。

ここまで含めて考えていきましょう。

 

3つの習慣は「掛け算」で考える

筋肉をつけるために、

筋トレだけ100点。

食事30点。

睡眠30点。

では、身体づくりが思うように進まないことがあります。

逆に、

筋トレ70点。

食事70点。

睡眠70点。

でも、それを半年間継続する。

こちらのほうが現実的な場合があります。

 

だから私は、

「完璧な筋トレ」より「身体づくりが続く生活」

を作ることが重要だと考えています。

筋トレ。

食事。

回復。

この3つのうち、

今の自分はどこが抜けているか?

一度確認してみてください。

 

50代なら「3か月」で考えてみる

 

筋トレを始めると、

1週間で身体を変えたい。

1か月で筋肉をつけたい。

と思うかもしれません。

しかし、身体づくりには時間が必要です。

最初は、

1か月目:運動習慣とフォームを作る

↓

2〜3か月目:負荷を少しずつ調整する

↓

3か月以降:筋力や見た目などを比較する

くらいの長い視点を持ってみましょう。

体重だけでなく、

扱える重量。

スクワットの安定性。

階段。

姿勢。

身体の写真。

服を着たときの印象。

なども記録しておくと、変化に気づきやすくなります。

【50代女性 筋トレ 効果 いつから】身体が変わるまで何か月?

 

YAMATO355では「筋肉をつける=重いものを持つ」だけでは考えません

名古屋・伏見のYAMATO355で、私、田中(ボディメンター)がお客様の筋肉づくりをサポートするときも、

「筋肉をつけたいなら、とにかく重量を上げましょう」

とは考えません。

まず、

姿勢。

呼吸。

体幹。

股関節。

足首。

左右差。

スクワット。

日常の活動量。

などを確認します。

例えば、

スクワットで前ももばかり疲れる。

ローイングをすると腰を反ってしまう。

胸のトレーニングで肩ばかり疲れる。

 

こうした状態で、

「もっと重くしましょう」

と負荷だけを増やしても、その方にとって適切なトレーニングになっているとは限りません。

だから、

評価 → アプローチ → 運動 → 再評価。

フォームや身体の使い方を確認したうえで、必要な刺激を少しずつ増やしていきます。

さらに、

食事。

睡眠。

疲労。

生活リズム。

まで確認する。

お客様を筋トレメニューに当てはめるのではなく、

 

その方が継続できる身体づくりを一緒に探す。

これがボディメンターとして大切にしている考え方です。

公的機関の情報も確認しておきましょう

厚生労働省の成人向け身体活動・運動ガイドでは、筋力トレーニングを週2〜3日行うことが推奨されています。また、「今より少しでも多く身体を動かす」ことを基本に、歩行などの身体活動や運動を組み合わせる考え方が示されています。

つまり、

筋肉をつけたいから毎日筋トレする

必要はありません。

自分の体力や運動経験に合わせてトレーニングし、食事と回復も含めて継続していくことが大切です。

厚生労働省「成人の身体活動・運動」

 

よくある質問

 

Q. 50代からでも筋肉はつきますか?

50代からでも筋力トレーニングを始める意味は十分あります。年齢だけで諦める必要はありません。ただし、運動経験や体力、既往歴などに合わせて負荷を調整しましょう。

 

Q. 50代は筋トレを週何回すればいいですか?

厚生労働省では成人の筋力トレーニングを週2〜3日推奨しています。初心者なら週1〜2回から始め、身体の反応を見ながら増やす方法もあります。

 

Q. 筋肉をつけるならプロテインは必須ですか?

必須ではありません。肉・魚・卵・乳製品・大豆製品など、普段の食事からたんぱく質を摂ることもできます。食事だけでは補いにくい場合にプロテインを利用する方法があります。

 

Q. 毎日筋トレしたほうが早く筋肉がつきますか?

毎日同じ筋肉を強く追い込む必要はありません。トレーニング内容だけでなく、回復や睡眠、食事まで含めて考えることが大切です。

 

まとめ|50代から筋肉をつけるなら「筋トレ・食事・回復」

 

50代から筋肉をつけるために必要な3つの習慣は、

① 筋トレ
② 食事
③ 回復

です。

もっとシンプルに言えば、

使う。
食べる。
休む。

この3つ。

筋トレだけ頑張って食べない。

プロテインだけ飲んで運動しない。

毎日追い込んで睡眠を削る。

どれか一つに偏るのではなく、

 

3つを無理なく継続できる生活を作ること

が大切です。

そして50代からは、

「あと1か月で身体を変えたい」

だけではなく、

60代になったとき、どんな身体でいたいか

も考えてみてください。

階段を楽に上れる。

旅行でたくさん歩ける。

好きな服を着られる。

疲れにくい。

自分の身体に自信を持てる。

筋肉をつけることは、見た目を変えるためだけではありません。

 

これから10年、20年、自分の身体でやりたいことを続けるための準備でもあります。

まずは今週、

週2回身体を動かす。
毎食の食事を見直す。
睡眠時間を確保する。

この3つから始めてみてください。

YAMATO355 田中(ボディメンター)

田中をもっと知って下さい

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